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北田祥一郎さんのキャスティングは雨宮慶太監督のデザイン画が決め手。劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』インタビュー前編

昨年公開され話題を呼んだ劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』(以下『TAIGA』)のBlu-ray&DVDが3月25日に発売されることを記念して、3月28日に発売記念のトークイベント付き応援上映の開催が決定しました。

今回はそれに先駆け、『牙狼<GARO>』シリーズの生みの親であり、本作の脚本・監督を手掛けた雨宮慶太監督、主役の冴島大河を演じた北田祥一郎さんに、本作についてお話しを伺い、前後編でお届けします。

牙狼<GARO> TAIGA

●『牙狼<GARO>』シリーズが20周年はありがたい20年だった

――『牙狼<GARO>』シリーズが20周年を迎えた今のお気持ちをお聞かせください

雨宮監督:20周年という実感はないんですけど、そんなに時間が経ったんだという感じかな。『TAIGA』の撮影現場ではスタッフが様変わりしてるので、月日が経ったんだなという感じはします。ファンがずっと牙狼を応援してくれているので、ありがたい20年だったと思います。

――『TAIGA』はいつごろから制作が始まったのですか?

雨宮監督:2024年6月に東北新社から大河の若き日を題材にした劇場映画の監督、脚本を依頼されたのが始まりです。それから4ヵ月で準備してその年の11月から撮影。最終的に2025年3月に仕上げたという奇跡的な作品です。今までで1番時間がなかった。2025年5月にはもう初号試写をやってましたね。

『牙狼<GARO>』シリーズは発表した時に撮影が終わっているとか、完成していることがほとんどだったので、これまで僕が関わった映像作品も含めても、ダントツで時間が凝縮された仕事でした。企画から脚本書いて撮影に入る準備期間も含めてすべてをこの期間で作ったので、家族からも無理だから断った方がいいと言われました。でも、無理だって言われると余計にやりたくなっちゃうという性格で(笑)

2024年の後半は『TAIGA』しか仕事してなくて、仕事をやってない素振りをするために、おもちゃとかゲームの写真をSNSにアップしてたけど、内心はもう毎日大変でした。

牙狼<GARO> TAIGA

●『TAIGA』は渡辺裕之さんの追悼作品にしたくなかった

――雨宮監督が『TAIGA』で描きたかったことはなんでしょう

雨宮監督:描きたかったことは2つあるんですが、1つはこの時間のない中でみんなで仕事して、牙狼が作れるということを証明するという裏テーマ。もう1つは牙狼ってやはりおもしろいということを再認識してもらうために『TAIGA』を形にするというのがテーマでした。

準備時間が少ない期間で映画として成立させ、見終わった後によかったと言われる映画。映画としてさらに高みを持って成立させる。それを達成できれば、この20年間、牙狼を好きだと言ってくれた人の恩返しになるだろうなという思いがあり、それを自問自答しながら撮ってましたね。

――『TAIGA』の企画がきたときはどう感じましたか?

雨宮監督:実はだいぶ前から大河のシリーズという企画はあって、僕も少し関わっていたのであまり唐突ではなかったんです。なので不自然な感じではありませんでした。ただ、渡辺裕之さんの追悼作品という形にしたいというオーダーがあり、僕としては追悼作品という形では作りたくないので、そうでないなら作りますと、そこだけはお願いして変えてもらいました。

追悼作品では最後によく「誰々に捧ぐ」とか出るじゃないですか。あれをやりたくなくて。あれをやってしまうと、渡辺さんとの関係性がもう終わってしまう。僕の中ではまだ焼き鳥を食べに行く仲間の1人みたいな感じなので、渡辺さんが1番喜ぶのはなんだろうと考えながら作りました。映画を見て共感してもらえるといいなと思います。

牙狼<GARO> TAIGA

●北田さんが大河に抜擢されたのは雨宮監督のデザイン画に似てたから

――本作では北田さんが大河を演じましたがオーディションだったのですか?

雨宮監督:本人はオーディションだと思っていたようですが、オーディションではなく決め打ちでした。キャスティングは試行錯誤があり、なかなか現実的に落としどころがなくて、キャリアがあって大河をできそうだという人もスケジュールの都合などでNGになってしまったり、ブレブレにブレてる間に撮影開始が差し迫ってきて衣裳も作り始めてるという時期でも決まらない。

――出演者が決まらないのに衣裳を作り始めるというのはすごいですね

雨宮監督:衣裳を着る人は決まらないけど、衣裳部に大体180cm以上の人が着るから、その目分量で作ってくれという形で作り始めてました。

そうした中で、最初の牙狼も新人が演じているし、キャリアがない、これからの人の中から選ぼうと思い、資料を見直しました。その中の1人が北田くんで、彼の写真や映像作品を見て、僕が描いたキャラクターデザインにほぼ近かったというのが1番決め手です。

――(雨宮監督のスマホにあったデザイン画を拝見)これは北田さんを見て描いたのではないのですか? 北田さん本人そのままですね

雨宮監督:周りにもキャスティングしてから描いたのでは?と言われましたがそうではなく、デザインが先です。家族にもデザイン画と資料のこの人似てるよねと言われました。

北田さん:(雨宮監督のスマホにあったデザイン画を見て)本当に似てますね。その話知らなかったので、僕を見て描いたのだと思ってました。

雨宮監督:北田くんだけでなく瀬戸くんも同じ。

(雨宮監督のスマホにあった蛇道のデザイン画を拝見。これもそのまま瀬戸利樹さんを見て描いたように似てました)

牙狼<GARO> TAIGA

――つまり雨宮監督がイメージする若き日の大河がそのまま北田さんだったということですね。北田さんは出演が決まったときの感想はいかがでしょう

北田さん:自分に決まると思っていなかったので、正直びっくりしました。オーディションだと思っていたのに目の前で「もうこの2人でいいんじゃないか」みたいなことを監督含めて話されてて、嬉しいけどちょっと待ってよと思いました。その日は結局、後日連絡しますということになり、後でマネージャーから決まったという連絡がきたときは、嬉しいよりも驚きの方が大きかったです。

映画の主演は初めてですし、映像作品に出演することもほとんど経験がなく、福岡から上京してきて1年ほどしか経っておらず、そんな簡単に決まるわけないよなと思いつつ、持ってましたと、ドラマチックに感じました。僕はこれをやるために上京したんだと確信しましたね。

――『TAIGA』を撮るにあたって、これまでのシリーズは参考にされましたか?

北田さん:1番意識して見たのは、最初の牙狼シリーズの渡辺裕之さんが出られているエピソードです。僕には大河が強くてかっこよくて優しいという印象だったので、それを自分の中に刷り込みながら、『TAIGA』を見る人がそういう風に思ってくれればいいなと思いながら演じました。

――大河を演じるプレッシャーはありませんでしたか?

北田さん:基本的にはあまりありませんでした。初めての経験することがたくさんあったので、毎日が新鮮でした。撮影の一瞬一瞬、そのシーンを大事に集中しながらやっていて、本当にいい作品にしたいというそれだけの2ヵ月でした。アクションを覚えるとか、もっと良くしたいということばかり考えていて、プレッシャーというのは正直感じていなかったです。

――雨宮監督から見て、北田さんの大河はいかがでしたか?

雨宮監督:イメージ通りになっているとこだけ使った映画になっています(笑) へっぽこなとこは全部NGにして、かっこいい北田くんしか使ってません(笑)

僕からは北田くんにも他の役者にもこれまでの牙狼を見ておいてとは言っていません。他の監督だと言うと思いますし、20年前に雨宮監督という人が撮った大河を自分でも研究しておいてと言うと思いますが、僕が監督なので僕がOKならそれが大河なので、そういう点では昔に引っ張られない、いい意味でゆるい現場でした。

――本編で北田さんの微笑む顔を見たとき、あっ渡辺さんだと感じたシーンがありました。この後、時が経過すると渡辺さんになるんだなと

雨宮監督:渡辺さんにちょっと戻ってきて憑依してくれと言って憑依してもらいました(笑) 渡辺さん、どこかでずっと見守ってくれたんだろうなという感じがします。渡辺さんが笑うシーンは少ないので、そこは苦労しました。

牙狼<GARO> TAIGA

⇒『牙狼<GARO> TAIGA』インタビュー後編へ続く

●劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』Blu-ray&DVD発売記念トークイベント付き応援上映開催決定!
劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』のBlu-ray&DVD発売を記念した上映会が決定しました。上映終了後、北田祥一郎さん、雨宮慶太監督によるQ&A付きトークイベントが実施されます。

日時:3月28日(土)13:00
劇場:kino cinéma新宿
料金:2,500円均一 ※ムビチケ使用不可

チケット発売:3月20日(金)24:00より劇場オンラインにて発売開始

⇒『牙狼<GARO> TAIGA』Blu-ray&DVD情報

公式サイト:https://garo-project.jp/TAIGA/
公式X:@garo_project

©2025「TAIGA」雨宮慶太/東北新社

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