雨宮慶太監督のお気に入りシーンは自分でも想像していなかったいい感じの場面。劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』インタビュー後編
昨年公開され話題を呼んだ劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』(以下『TAIGA』)雨宮慶太監督、北田祥一郎さんへのインタビュー後編です。後編ではいよいよ本作の内容に迫ります。

●牙狼の激しいアクションシーンは本作でも健在
――牙狼といえばアクションシーンがすごいというイメージがありますが、演じてみていかがでしたか?
北田さん:今思い返すときつかったと思うのですが、その時はなんとか成立させないといけないと夢中でやっていました。周りの方たちにもすごく助けていただきました。特にアクションコーディネーターの佐久間(一禎)さんという方につきっきりで教えていただいて、もっとこうした方がかっこよく見えるよとか、ずっと学びながらやらせてもらい、気づいたら終わっていたという感じです。
雨宮監督:アクションも演者さんがやるのですが、ケガをさせてはいけないので、どうしてもアクションスタントとダブルにしたり、吹き替えたりということもあります。でもほぼわからないと思います。少し危ないところもあり、ケガをすると撮影を中断しないといけなくなるので、1回くらいはできそうかなというのもやめて吹き替えでやってもらったりしました。

――『TAIGA』のアクション演出でテーマにしたことはありますか?
雨宮監督:アクションは今回鈴村(正樹)アクション監督に全部お任せしています。やりたい内容は僕が台本に書いて、それをうまく固めてくれました。鈴村監督は『牙狼<GARO>』シリーズに対するリスペクトのあるアクション監督で、僕が考えてなかった部分、構えや所作などもきちんと入れていただいて、そういう意味ではすごくやりやすかったです。
――雨宮監督はコンテを描かないのでしょうか?
雨宮監督:コンテを描いているところもありますけど、今回はあまり描いていません。コンテを描いてしまうとそれで準備が進んでしまうので、撮り切りの場合は描かないですね。芝居もカット割りや演出、カメラのレンズまで全部現場で決めて撮っています。現存している絵コンテはありますが、ほぼ合成絡みです。今回のアクションは生身のアクションが多いので、ビデオコンテで問題がなければそれで進めました。CGに関わるところは少し描いています。
――VFXはイメージした通りの映像になりましたか?
雨宮監督:『TAIGA』は今まで撮影した中で1番合成が少ないのですが、その分、密度は濃くなったような気がします。映像としては思い描いていたものの半分くらい。全部が全部うまくはいきませんが、今までで1番がんばってくれたと思います。
合成についてはカット数は少ないけど、光や炎など、何回もやり直しました。今のヒーロー特撮の合成ではダントツでクオリティが高いと思います。ちょっとした火花や照り返しなど、現場でライトで作ったり、丁寧に作ったのでそこは自信があります。
――シリーズが進むごとにクオリティは上がっていきますね
雨宮監督:自分の目が肥えていくし、お客さんの目が1番肥えているので上げざるを得なくなります。ただ、CGやアクションを褒められるのはうれしいのですが、そこで勝負をすると少し行き詰まってしまうので、やはりドラマでぐっときたとか、すごく泣けたというような、これがよかったというものが1つきちんと入っているかが大事です。生成AIではそうした感情的な揺さぶりは入れられないので、そうしたものを入れられたのがよかったです。

●大河以外の登場人物はどのようなキャラクターとして作られたのか
――お気に入りのシーンはありますか?
雨宮監督:ラストシーンが1番お気に入りです。ラストシーンはもっと長かったのですが、台本を書き直して非常にコンパクトなシーンにしました。物語の終わりにふさわしい言葉がきちんと描かれているのですが、自分でも想像していなかった、いい感じの、納得する場面にできたので、ファンにも響くかなと思っています。
北田:僕はアクションシーンで、キャンドリアとの戦いのシーンです。客として作品を見たときに、あのシーンで段階が一つ上がって、熱がすごく高くなるシーンだと思います。僕自身もすごく思い入れがあるシーンで、初めてのアクションシーンとして撮らせていただいたのですが、ドラマパートは予想できてもアクションシーンは初めてだったので、理解できてないまま進み、なんとか食らいついていきながらという感じでした。鈴村監督が欲しい画を実現するために、合間の隙間時間でたくさん練習して挑みましたが、もっと行けたかなと思ったりする、自分の中で思い入れがあるシーンではあります。

――大河以外の登場人物についてもお聞きします。吹奇や白虎、蛇道などはどのようなキャラクターとして作られましたか?
雨宮監督:荒唐無稽な設定のキャラクター、キャラ造形が出てきて物語は進みますが、お客さんが1番感情移入できるのは吹奇だと思います。だから吹奇目線で映画の中で起きている現象が共感できると違った見方ができるかなというのがあって、すごく大事なキャラクターです。吹奇は表情がすごく豊かで、神嶋里花さんががんばって台本をきちんと理解した上でお芝居してくれました。
波岡一喜さんが演じる白虎は、TVシリーズのゲスト主役という立ち位置で、白虎を中心に主人公の大河がどう感じるかとかいうところにキーになるため、その重荷を波岡さんが一手に引き受けてくれています。『TAIGA』の中で唯一ずっと明るいキャラクターで、その空気感をきちんと出せるようにがんばって撮りました。

蛇道については、僕の中では醜悪な外観や動機なども含めて、醜悪な悪を描くというのが苦手なので、やはり悪は強くてかっこよくて美しい、この『TAIGA』の中で1番美しくしたいと感じで作りました。瀬戸利樹くんがその意図を受け止めて、所作なども非常に綺麗だけど残忍な悪役を演じてくれました。蛇道にも人間だった時があるので、そこがおもしろいと思います。蛇道なりの奥行きがあって、そこはうまく入れられたと思います。

――最後に読者へメッセージをいただけますでしょうか
北田さん:この『TAIGA』という作品は、牙狼という言葉だけ知っているという方にも見てほしいですね。今まで牙狼シリーズを見たことない方たちにすごく見てほしいなと思います。もちろん昔から応援してくださっている皆様にも見ていただきたくて、これまで見てるからこそ意味がわかるシーンもあります。
あと、試写で見た時に、自分が出てるのに本当におもしろいなと思うくらいだったので、やはりたくさんの人に見てほしいなと思います。アクションとかもぜひ見てほしいです。

雨宮監督:『牙狼<GARO>』を見たことがないという人が知り合いにいるのだったら、今回入門に1番ぴったりです。入門編というと変ですが、最初に見る『牙狼<GARO>』としてはバッチリで、非常に見やすいと思います。
北田くんの大河というのはこれから僕とお客さんで一緒に育てていけるキャラクターなので、『TAIGA』を見た人にもっと大河が見たいという声をどんどん出してもらって広まってくれると、次のシリーズがあったり、違う映画が作れたりする可能性があります。そうすればみんなで作る牙狼が多分ここで実現できるので、いっぱい声を上げてほしいなと思います。
――ありがとうございました
●劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』Blu-ray&DVD発売記念トークイベント付き応援上映開催決定!
劇場版『牙狼<GARO> TAIGA』のBlu-ray&DVD発売を記念した上映会が決定しました。上映終了後、北田祥一郎さん、雨宮慶太監督によるQ&A付きトークイベントが実施されます。
日時:3月28日(土)13:00
劇場:kino cinéma新宿
料金:2,500円均一 ※ムビチケ使用不可
チケット発売:3月20日(金)24:00より劇場オンラインにて発売開始
公式サイト:https://garo-project.jp/TAIGA/
公式X:@garo_project
©2025「TAIGA」雨宮慶太/東北新社
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