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『スターウルフ』宍戸錠、氷川竜介、三池敏夫座談会

円谷プロ特撮の真骨頂!
TVの枠を超えた本格SFドラマ『スターウルフ』初DVD化。
『スターウルフ』は1970年代後半の「SFブーム」を受け企画されたTVドラマシリーズ。キャラクター同士の葛藤や政治劇を硬質なタッチで描いた本格SF連続ドラマとしてスタートし、第14話からは『宇宙の勇者スターウルフ』に改題、より明快な1話完結シリーズとしてエンターテインメント性が高い作品となっていきました。

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本作はスペースオペラの大家であるエドモンド・ハミルトンの小説を原案とし、さらに“ロケット開発の父”と呼ばれる工学者・糸川英夫(監修)をはじめ、佐川和夫(特撮監督)、前田憲男(音楽)など一流のスタッフ陣によって製作されています。
当時新人だった東 竜也が主演を務め、さらに作品の鍵を握るキャプテン・ジョウ役の宍戸 錠をはじめ、高橋長英・谷川みゆき・山本昌平ら豪華メンバーが集結!
発売を記念し、スペシャルゲストとしてアニメ・特撮研究家の氷川竜介さん、映画『ウルトラマンサーガ』他、多くの作品を担当した特撮監督の三池敏夫さん、そして、作品の鍵を握るキャプテン・ジョウ役を演じた宍戸錠さんを迎え、スターウルフの魅力を余すことなく熱く語る夢の対談が実現しました!

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イベント日時:3月7日(金)15:00~
会場:円谷プロダクション会議室
ゲスト:宍戸錠、氷川竜介、三池敏夫
MC:『スターウルフ』は1970年代後半の「SFブーム」を受け企画されたTVドラマシリーズです。本作は一流のスタッフ陣と豪華メンバーによって製作されています。今回、「復刻 円谷TVドラマライブラリーシリーズ」として初めてDVD化されましたが、『スターウルフ』について、1987年当時なにか覚えていらっしゃることはありますか?
氷川:35年前の1970年代の日本は、アメリカのスターウォーズ公開を受けて空前のSFブームになった。『未知との遭遇』や『スターウルフ』など、各月SF作品が発表されており、まさにSF映像ビッグバン状態だったように思う。海外の特撮技術を受けて、日本も各社奮闘していましたね。
三池:『スターウルフ』の特筆すべき点は、毎週放送していたところですね。CGなしのアナログ手法での製作で、特に爆発シーンは一発撮りだから、スタッフの呼吸感が素晴らしいですね。最終話になるにつれて爆破シーンも忠実になっていって、爆破で飛び散った破片が下に落下せず、宙をクルクルと漂うようになっていて技術がどんどん向上していったのが見て取れる。バッカスIII世号の発進シーンも見どころの一つで、『スターウルフ』はミニチュア特撮の醍醐味を感じるシーンがたくさんある。
氷川:今、CG技術を学んでいる人にも是非観てもらいたいですね。

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MC:なるほど。では、「これぞスターウルフ!」というポイントをお伺いできますか。
氷川:当時、日米の特撮技術を比較すると日本の技術はまだまだ低くみられていて、技術面でもかなり制約があったが、それを乗り切る力強さを感じられるところですね。
三池: 宇宙を舞台にしたTVシリーズは本当に挑戦です、毎週締め切りがくるわけですから。『スターウルフ』は日本の特撮魂がつまった作品で、音楽も素晴らしく、『スターウルフ』のミニチュアワークをさらに盛り上げている。『スター・ウォーズ』みたいにお金をかけられるわけではないが、同じような映像をなんとか日本でも作ってやろうという意気込みで作った作品で、その場で撮っているアナログの強さがあふれている作品だと思います。CGのない時代に、あの手この手のアナログ手法で映像を作っていたんですね。日本の特撮魂、アナログでどこまでできるかって事を追求した、見どころの多い作品だと思います。

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MC:本日は特別ゲストと致しまして、キャプテン・ジョウ役を演じられました宍戸 錠さんをお呼びしております。なにか『スターウルフ』の撮影に関して覚えていらっしゃることなどはございますか?
宍戸:『スターウルフ』の撮影当時は45歳だった。円谷プロからスターウルフの話がきた時はすごく面白そうだなと思った。当時スターウルフと同時に5~6本ドラマを掛け持ちしていて大変だったが、撮影は楽しかった。当時はすごく忙しかったから、スタジオに7分しかいない時もあったかな。
特撮の円谷と言われるだけあって、台本を読むだけで色々なことができるんだなと感心したんだが、自分の時間があまりにもなくて色んなことができなかった。ただ、空中戦とか素晴らしい作品だし、スタッフの息もあっていた。当時、台本は3回読んだら覚えられた。アドリブでセリフを作るのも好きだったな。
MC:スターウルフがリメイクされるとしたら同じ役(キャプテン・ジョウ)で出演したいですか?
宍戸:今はどちらかと言うと悪役の方が似合うかな(笑)。どんな役でもするよ。今80歳だが、死ぬまで映画屋でいたい。「90で死ね」という90歳の殺し屋役なんかやってみたいな(笑)。
『スターウルフ』が撮影された当時の時代背景や、円谷プロが特撮へかける熱意、そして宍戸さんの貴重なお話を伺うことができる座談会となりました。
●キャスト
東 竜也/谷川みゆき/湯川 勉/立山博雄/高橋長英/宍戸 錠 ほか
●スタッフ
原案:エドモンド・ハミルトン
監修:糸川英夫
脚本:阿部桂一/若槻文三/山浦弘靖/荒木芳久/長坂秀佳/安藤豊弘
監督:深沢清澄/金谷 稔
特撮監督:佐川和夫
音楽:前田憲男
●『スターウルフ』DVD-BOX
発売元:円谷プロダクション
販売元:東映株式会社・東映ビデオ株式会社
BOX 1:好評発売中、BOX 2:2014年3月14日(金)発売
価格:各巻11,400円(税抜)
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