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Vol.173 『メン・イン・ブラック3』

メン・イン・ブラック3マスコミ試写にて『メン・イン・ブラック3』観賞。大ヒットした『メン・イン・ブラック』シリーズの10年振りとなる最新作。今回は3D映画として登場。
黒いスーツにサングラスでおなじみのMIBのKとJが三度スクリーンに登場。演じるのはもちろんトミー・リー・ジョーンズ&ウィル・スミス。製作スタッフもソネンフェルド監督に、スピルバーグ製作総指揮、ダニー・エルフマンの曲にリック・ベイカーの特殊効果と、シリーズを作ってきたメンバーが再集結。それにしても『メン・イン・ブラック2』からもう10年も経つんですねぇ。


地球に住んでいる宇宙人たちを監視し、犯罪行為や宇宙戦争を防ぐために人知れず戦ってきた秘密組織MIB。これまでの2作品ではエージェントKとJのコンビのハチャメチャな奮闘が描かれてきました。この3作目ではちょっとおとなしめかな?という感じがしました。そういうシーンも随所にあるものの、今回はどちらかというとストーリー重視。
シリーズ映画のパターンというのはいくつかあると思うのですが、ただただスケールを大きくしたり、物量作戦に出たりする作品がわりと多いように感じています。続編を作るということは前作がヒットして、次の作品ではそれを超えようとするわけです。そして、その方向を間違うパターンがたくさんあります。ヒットした要因を打ち消してしまったり、キャラクターだけに頼ったり、あるいは前作と相反する方向に走ったり……。
そうした続編映画において、その次となる3作目というのは非常に影響の大きい位置にあるものだと思います。前作までの良さを踏まえつつ、しかし、マンネリになってはいけないし、おなじみという中に驚きや新鮮さを加える必要があり……作る側としたら非常に難しい作品ではないでしょうか。
その難しさを打破するためによくあるのが、メインキャラクターの中に新しいキャラクターを加えるという手段です。そのようにして新鮮みを出しつつ、新しい広がりを作ろうとさせる。この作品でそれを担ったのがジョシュ・ブローリン。しかし、まったくの新キャラクターではなく、Kの若い頃という役。
タイムスリップという手段を用いてJを過去に送り、若い頃のKとの物語とした今作のシナリオはかなり秀逸。それが成功するかどうかは、Kというキャラクターを知っている観客が納得できる若いKを登場させなければなりません。あのKの若い頃はこうだったのか……ではなく、これが若い頃のKだよねぇと思えないといけない。
その難しい役に対し、ジョシュ・ブローリンの演技はほぼ完璧だったと思います。現代のKと若いKは性格がちょっと違うのですが、それを含めて、どちらも観客の知っているKにならないといけない。それが非常にうまかったです。トミー・リー・ジョーンズが若返ったように錯覚するほどKそのものでした。この配役はほとんどの人が納得するんじゃないでしょうか。
さきほどストーリー重視と書きましたが、シナリオが練り込まれている分、そちらに力が入ってしまった感があり、このシリーズでおなじみの「こいつ宇宙人!?」という部分が少なくてちょっと残念。突然犬がしゃべったりというようなお遊びが前作まではけっこうあったと思うのですが、今回はあまりありませんでした。
あと武器も、40年前のテクノロジーなので、すごそうな武器でがんがん戦うという感じはなく、ちょっと派手さが減ったかなというイメージ。それでもクライマックスシーンはハラハラ感たっぷりのアクションシーンになってますのでご心配なく。
このクライマックスシーンはもちろん最後の戦いになるわけですが、今回は昼間の戦いになります。MIBの最終決戦が昼間の戦いというのは初めてですよね。昼間のシーンだといろいろごまかしが利かないし、イフェクトなどの効果も夜間に比べて迫力を出しにくいと思うのですが、その分をアクションでカバーして、クライマックスにふさわしい戦いになっています。
40年前の話が主となるのでトミー・リー・ジョーンズの出番がその分少ないのが少々残念ではありますが(もう少し現代のKとJが観たかったかも)、3作目としての重責をしっかりと果たし、物語もおもしろく、かつ、心に染みる内容となっている今作。これまでの作品が好きな人はもちろん、MIBってコメディでしょ?と思って敬遠している人にもいいと思います。
『メン・イン・ブラック3』は5月25日からTOHOシネマズ 日劇ほかにて日米同時公開です。
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