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生瀬勝久の単独初主演映画『スープ~生まれ変わりの物語~』予告編解禁

娘の記憶を失いたくない……!
娘を想う父親の深い愛情が染み渡る珠玉のドラマ
生瀬勝久 小西真奈美
『スープ~生まれ変わりの物語~』

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いつの時代であっても、娘を想う父親の気持ちに限りはない。たとえ命を落としてしまい、“あの世”に行ってしまったとしても、娘の幸せを祈り続ける。本作の主人公、渋谷健一はまさにそんな父親である。
渋谷はインテリア・デザイン会社に勤めるうだつのあがらない50歳。妻とは2年前に離婚してしまい、それがきっかけで、娘の美加との関係性もギクシャクしている。何とかして娘との関係を何とか修復したいと願う渋谷だったが、いつもすれ違いばかり。そんな中、美加の15歳の誕生日の翌日、渋谷は上司の綾瀬由美とともに、落雷事故で命を落としてしまう。
渋谷と由美が降り立ったのは“あの世”だった。この世界をさまよう中で、二人は「伝説のスープ」の存在を知る。このスープには、飲むと来世で別人となって生まれ変わることが出来るが、前世の記憶はなくなってしまうという言い伝えがあった。娘のことを忘れたくない渋谷は、娘のことを忘れずに生まれ変わりたいと強く願い、「伝説のスープ」の秘密を探ろうとするが…。
この映画は、娘に対する父親の深い愛情模様を、ユーモアを交えながらも、しっかりと紡ぎ出した珠玉のドラマである。
●個性派俳優・生瀬勝久、意外にも本作が初の映画“単独”主演作
娘の幸せを強く願う父親像は、これまでのイメージを覆す新境地
娘に伝えられなかった想いを伝えるために、あの世で奮闘する男・渋谷健一を演じるのは、シリアスからコメディまで巧みに演じ分ける個性派俳優の生瀬勝久。『サラリーマンNEO(笑)』では小池徹平とのダブル主演を果たしているが、意外なことに、単独の映画主演作は本作が初。コミカルでエキセントリックな役柄の多い生瀬だが、本作では現世に娘を残したまま亡くなり、あの世で苦悩する父親を好演している。そして渋谷と一緒にあの世へ行くことになる上司、綾瀬由美役に、確かな演技力と、凛とした存在感で数々のドラマや映画に出演する小西真奈美。生瀬とはドラマ『きらきら研修医』などでの共演経験があり、本作でも息の合った演技を見せている。

●大塚祐吉監督インタビュー
Q:本作は「生まれ変わりの村」を取材した森田健さんのノンフィクションが文献となったわけですが、それを父と娘とのストーリーに翻案した経緯を教えてください。
とある知り合いの女性から、娘と父との確執の話を聞いたことがきっかけとなりました。お互いに深いところで傷つけあっていたのに、それでも彼女が、父親との関係を自分の理想通りに修復したいと願っている姿が、すごく印象に残っていたんです。父親との関係が、その後の彼女の人生に深く影響を及ぼすという、そんな関係性を描きたいと思いました。
Q:本作の撮影に入る前に東日本大震災があったそうですが。
企画がスタートしたのは2011年2月でしたが、その直後に東日本大震災が起きました。そのような事もあり、「死」という題材を扱った本作を作るべきか懸念があったのは事実です。しかし検討を重ねた上で、逆にこの作品のテーマが希望になれば、という想いがあり、製作が続行されることとなりました。
Q:『TRICK』『ごくせん』などコミカルな印象の強い生瀬さんですが、本作ではシリアスな役柄が印象的でした。
僕は逆にコミカルなイメージがなかったんです。僕が生瀬さんを観たのは『サイドウェイズ』という映画だったんですが、そこで菊池凜子さんと絡んでいる生瀬さんの姿に強烈な印象を持っていたんです。だから世間で言われる生瀬さんのコミカルなイメージというものは、僕はなかったですね。実際、生瀬さんとお会いして、いろいろな物事を直感で観ている方なんだろうなと思いました。ものすごく繊細な芝居をされる方ですし、それが渋谷健一という役に見事に働くだろうと思いました。
Q:一方の小西真奈美さんは、生瀬さんと対立するキャラクターとして登場します。
小西さんには、綾瀬由美という女性は弱い部分があるから故タフに生きている女性だと伝えました。あとシニカルではありますがユーモアのセンスを持ち合わせたアグレッシブなキャラクターなので、あの世に行って解放されてから綾瀬由美はそれまで以上に生き生きとしてきます。
小西さんは、一見重くなりそうなシーンでも常にユーモアを持って綾瀬由美を演じてくれました。
Q:生瀬さんと小西さんの関係性は、ケンカをしながらも、どこか奥深くでつながっているような感じでしたが、二人の関係性を描くうえで心掛けたことは?
二人は現世において、会社という社会の中で上司と部下という関係にありますが、
あの世に行って、その環境から解き放たれて人間対人間という関係で向き合わなくならなくなります。全く価値観の違う環境の中で二人の人間関係も少しずつ変わってゆきます。
現実社会でもそうですが全く違うシチュエーションで出会っていれば違う人間関係が築き上げられる事も可能であり、別の価値観から見ればそれまで相手に抱いていた偏見までも覆す事があります。
二人のキャラクターは、あの世に行ってほんの少しですが相手と感情を共有するようになります。しかし、そこで別れがやって来ます。
来世で二人は再会しますがその後の二人の関係がどうなるかは解らないままあえて話しは終わります。
人生の中で、この人とは関係を持たないだろうと思っていた相手に向かってゆく事の面白さが根底にありますが、それが問題山積みで必ずしもハッピーエンドでないことも匂わせる様にしています。
Q:松方弘樹さんはユニークな役柄で登場しますね。
松方さんはプライベートでは、ちゃめっ気のある方なんですよ。だから本作では、そういう側面を見てもらいたいと思ったんです。今回、踊ったり歌ったり、ものすごくいろんなことをやってもらいました。
Q:若手キャストは勢いのあるキャスティングですね。
刈谷さんについて、オーディションで初めてお会いした時から圧倒的な存在感と演技で渋谷美加役にピッタリのオーラを放っていました。
イン前のリハーサルで色々打ち合わせをしましたが、その時点で美加というキャラクターを既に自分のモノにしているのを強く感じました。本番においても繊細なシーンで何テイク回そうが全く演技に全くブレが無くアーティストとして素晴らしい方だと思います。
個人的に初めて「タクシードライバー」のジョディー・フォスターを観た時と同じくらいのインパクトを感じました。
野村さんについて、18歳の彼にとって中年男性の内面を持った高校生役を演じるのは大変だったと思います。リハーサルから本番まで常に苦しみながら役を演じていた事が高校生に生まれ変わった渋谷健一の葛藤と上手くリンクした部分もあります。
とにかくお互いに手段選ばず結果を追い求めました、その成果がラストシーンに表れています。
広瀬さんについて、松方弘樹さんの生まれ変わりを演じるために松方さんのシーンの撮影に来て癖など観察されてました。いつも役に対して色々なアイディアを提案して脚本に書かれてる以上にユニークなキャラクターに仕上げてくれました。本当にバスケも上手いし喧嘩も強い方です。
橋本さんについて、自分の演技に対して厳しい目を持っていて、よく自分にダメ出しをしてましたが非常に高いレベルの次元の事で演出する側にとっては、とても有り難いモノでした。こちらが求める以上のモノを提供しようとしてくれる素晴らしい俳優さんだと思います。
大後さんについて、まず頭と勘の良さに驚かされました。少しの説明で何を求められているか直ぐに掴んでくれて抜群の結果を出してくれるので楽しませて頂きました。
一度、無茶振りに等しいアドリブをお願いしたら抜群のユーモアのセンスで返してくれましたが、本編に入って無いので残念でなりません。(多分、DVDの特典映像で観れると思いますが)
Q:現世と比べて、あの世が随分と楽しい雰囲気でしたが、どんなイメージで描いていったのですか。
文献にもありますように、あの世は現実の延長の世界という事もあり、そういったものを基盤に考えてみました。ただ、いわゆる天国というものをやりたいとは思わなかったので、自分の面白いと思う世界にさせていただきました。飲めや歌えや踊れやといった楽しい世界にしたかったんです。
死後の世界のイメージというものは、人それぞれ違うでしょうから、そういう意味ではこの映画独自のものでいいんだろうなと思いました。
逆に、あの世との差を作るために、現世では基本的に冷たいモノトーンの画面にしてあります。渋谷の家が打ちっぱなしのコンクリートのモノトーンだったというのもそういう意図がありました。その分、あの世は柔らかな光が差し込む、自然豊かな世界になっていると思います。
Q:あの世で暮らす人々は、いつ生まれ変わることが出来るのか、将来がはっきりしない状態で日々を過ごしています。飲めば前世の記憶が失われると言われる伝説のスープは登場しますが、それさえも彼らの人生にどのように作用するのかはっきりしていない。これは結局、現世でもあの世であっても、人間の将来は不確実なものであることは変わらないということなのでしょうか?
そうですね。伝説のスープについても、特定の定義というのはなしにしようと思ったんです。スープを飲んでも、すぐに生まれ変わらない人もいるし、記憶を持ったまま大丈夫な人もいる。だからあの世のルールがどうなっているのかと聞かれても、僕にはわかりません、というのが一番正しい答えなんだと思います。その辺の定義は、実際の社会と一緒で曖昧なところがあるんですよ。
Q:本作を通じて、監督の死生観に変化はありましたか?
生まれ変わりという現象は、ある種の変身願望なのかなと思うようになりました。たとえば死ぬことで別人に生まれると思えば、楽しい人生が送れるかもしれないですよね。
Q:これまで都会的な作品を作られてきた大塚監督ですが、本作はハートウォーミングな物語ということで、今までとは違うテイストの作風ですね。
そうですね。本作ではより人間関係に焦点を当てていると思います。もともとキャラクターをしっかりと描く事の方に興味があります。キャラクターの魅力で魅せるような面白い話が撮れたら最高ですね。
●太代眞裕プロデューサーのインタビュー
Q:本作は生瀬さんにとって初の単独主演作となるそうですが。
生瀬さんといえば、映画やテレビ、舞台などに欠かせない役者さんです。今までコミカルな役を数多く演じてこられましたが、実はものすごくかっこいい方なんですよ。今回は生瀬さんに、そういったシリアスな面を出していただきたいと思いました。娘に対する苦悩を直球でとらえたいと思ったんです。とはいえ、そこは生瀬さんなので、彼が持っているコミカルなエッセンスはほのかに出ているとは思います。そういうバランスがあって面白い役になったと思います。
Q:森田健さんのノンフィクションを映画化しようと思ったきっかけは?
太代:基本的には、森田さんが中国の「生まれ変わりの村」と呼ばれる村に住む人たちにヒアリングをしたものなので、そのままで映画化するのは難しい。そこでその題材をお借りして物語にしたらどうかと思ったのがきっかけです。
Q:『スープ』というタイトルに込めた想いは?
「生まれ変わりの村」の中で皆さんが話していたのが、飲めば前世の記憶がなくなってしまうという忘却のスープでした。そのスープを飲まなかったために、前世の記憶を持ったまま生まれ変わって、もう一度、愛おしい家族に出会うことが出来たという話を知って、それがキーワードだと思いました。そこからインスパイアされた物語を大塚監督に作っていただいたということです。
Q:観客の皆さんにメッセージをお願いします。
生瀬さん演じるお父さんがどれだけ娘を愛しているのかというところを見てもらいたいですね。それは反対の立場でもそうでしょうが、そういった家族の絆を、人間の原点として感じ取っていただければと思いますね。そういうところも含めて、閉塞感に包まれた日本の中高年の方にも観ていただきたいテーマだと思いますし、希望が持てるような映画になったと思います。
キャスト:生瀬 勝久  小西真奈美
刈谷友衣子 野村周平 広瀬アリス 橋本愛 大後寿々花
入江雅人 堀内敬子 凛華せら 堀部圭亮 池田鉄洋 谷村美月
山口紗弥加 伊藤歩 羽野晶紀 古田新太 松方弘樹
監督・脚本:大塚祐吉
主題歌:「会いにいくよ」wacci(Epic Records Japan)
製作:太代眞裕/二村慈哉/北牧裕幸/三藤守弘
プロデユーサー:三井昭彦/村瀬博之/ 田和久
撮影:豊田実
照明:川辺隆之
録音:飴田秀彦
美術:山下修侍
編集:米田博之
音楽:安部潤
宣伝:TOブックス
文献:「生まれ変わりの村」森田健(河出書房新社)
配給:東京テアトル
製作:2012「スープ」製作委員会2012年/ カラー/ シネマスコープ/ 119分
『スープ ~生まれ変わりの物語~』
2012年初夏より、スバル座他にて運命を変える全国ロードショー
(C)2012「スープ」製作委員会  (C)「生まれ変わりの村」森田健(河出書房新社)
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