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Vol.167 『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 3D』

スター・ウォーズ プリクエル・トリロジー ブルーレイBOXTOHOシネマズ錦糸町にて『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス 3D』観賞。『スター・ウォーズ』シリーズの3D化第1弾。
『スター・ウォーズ』シリーズについては観賞映画振り返りコラムで書いていく予定ですが遅々として進んでおらず、まだ1981年あたりの作品を書いている状況。第1作・第2作(エピソード4、5)だけしか書いてませんでした。エピソード1は1999年の映画ですからいったいいつになることやら……。ということで話などについては振り返りコラムで書く予定なので、今回は映像表現を中心にしたことを書きます。
まずは予告編を掲載しますが、Blu-ray化に伴うリファインで映像がかなりクォリティアップが図られていることはわかると思います。今回の3D化はこのBlu-ray版をベースにして行われたようです。


3D化で期待されることはやはり映像の迫力と臨場感だと思います。『スター・ウォーズ』シリーズは1970年代から最先端の映像技術を切り開いてきた作品でもあり、今回の3D化に関しても相応のクォリティが要求されるのでプレッシャーは大きかったのではないでしょうか。
2Dで撮影された映画を3D化するのは、最初から3Dカメラで撮影された映像素材ではない分、効果が薄くなってしまうことは否めません。ここ数年3D上映された映画の中にも3D撮影されていないのに3Dにして上映された作品がけっこうありますが、3Dにする必要あったの?という作品が多かったと思います。
このエピソード1まではフルデジタル撮影ではないので、近年の疑似3D作品より条件は厳しい。『スター・ウォーズ』もそうなってしまうのではないか?という懸念と、ILMならそれを払拭する映像にしてくれるのではないかという期待もありつつ鑑賞しました。
結論から書くと、まずまずという感じでしょうか。最初から3Dを前提とした映画を観ている観客にとっては多少物足りなさはあると思います。たとえばナブーの衛星軌道上にあるドロイド司令艦はあまり立体感が感じられませんし、浮いているようには見えない。『アバター』の宇宙ステーションほどのクォリティはやはりないわけです。
しかし、期待していたポッドレースのシーンは迫力が増して、臨場感は抜群でした。エピソード1は2回映画館で観て、DVDも持っていますが、やはりこのシーンは映画館の大スクリーンで観るのがいちばんだと再認識しました。今回の3D化の話を聞いたときに、いちばん楽しみにしていたのがこのシーンだったので、ここについては大満足ですね。
もっとも3D効果が得られなかったのは、街の映像です。ナブー、タトゥイーン、コルサント、どのシーンをとっても奥行き感はなく、平面的な感じ。元々マットペインティングなので仕方ないといえば仕方ないのですが、映像的な広がりが感じられるシーンに奥行き感が得られなかったのは少々残念です。
人が手前にくるシーンなどはかなり意識的に立体感が施されていますが、それほど違和感はない感じでしょうか。ただ、思った通りワトーは無理矢理感がありましたね。エピソード1の中でもっとも3D効果をつけやすいだろうと思っていましたが、案の定プカプカ浮いてる感じが少し強い。もう少し抑えてもよかったんじゃないかなという気はします。
今回の大きな変更としては、Blu-ray化の際に施されたヨーダのフルCG化があります。エピソード2、3はフルCGですが、この作品公開時はパペットでした。ここは好みが分かれると思うのですが、エピソード2、3のようにアクションをするわけではないのでパペットでも十分だったのではないかなという気がします。もちろんCGになったので表情は豊かになりましたが、エピソード5のときのアナログ感あるヨーダがけっこう気に入ってるのでどっちがいいのかなぁという感じ。
あと個人的な好みではあるのですが、私は3Dを意識したコンテがあまり好きではありません。3D映画を観ていると必ず出てくるのが、カメラに向って何かが飛んでくるというシーン。ナイフであったりコインであったり、そういったものをカメラ方向に飛ばして3Dを強調するシーンがありますよね。
あれって2Dだったら切らないコンテだと思うのです。3Dであるがゆえに入れるシーンというか。後でDVDなどの2D映像でそういうシーンを観ると萎えるんです。なんだこのジャマなカットという感じで。2Dだったら使わない演出というのは映画として観たときに必要ないと思うのです。なので、この作品のようにそういう意識を持ったシーンがないのは好ましいし、2Dでも3Dでも成立してこそ映画という気がしました。
この後エピソード2~6まで3D上映されていく予定になってますが、たぶん2、3は観ないと思います。4~6は……マットペインティングの立体感が出せないことを考えるとどうしようかなという感じ。特別編という形でCGなどを入れたエピソード4~6が存在しますが、あの改変すら非常に違和感がありましたし、それをさらにいじった映像というのはどんな感じでしょうね。
エピソード4などはもう35年も前の作品です。そこにどんなにデジタル技術を持ち込んでも限界というものがありますし、現在の技術レベルまでは持って行けないと思います。もういっそのこと、新作としてリメイクしたほうがいいんじゃないでしょうか。そのぐらい時間が経過していると思うんですけどね。
話はエピソード1に戻しますが、何度も観ているにも関わらず、わくわくしながら観ている自分がそこにいて、観て損はなかったなと思う作品でした。が、通常料金が2000円を超える設定というのはどうでしょう? 今回レイトショーメガネ持参で1500円。新作でもない作品にその鑑賞料金を払う価値があるかどうかは人それぞれの主観によるとは思いますが、私は高いと思いました。
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