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Vol.111 『バトルクリーク・ブロー』

バトルクリーク・ブロー デジタル・リマスター版観賞映画振り返りコラムの43回目は1980年に一般試写で観た『バトルクリーク・ブロー』。確かヤクルトホールだったと思うのですが記憶が定かではありません。ジャッキー・チェン主演のアクション映画で、この作品がハリウッド進出第1作になります。
日本では『ドランクモンキー 酔拳』『スネーキーモンキー 蛇拳』が公開され、ジャッキー・チェンの名前がようやく知られてきた頃という感じでしょうか。ブルース・リーの後、低迷していた香港映画のこれからを担うスターがようやく登場したかなというところでのハリウッド進出。『燃えよドラゴン』のスタッフが結集し、鳴り物入りでの登場となりました。


しかし、作品としてはどうも焦点がぼやけている感じがしました。原因の一つは、ジャッキーらしさがうまく出ていないこと。どちらかというとブルース・リーのような硬派なアクション映画が中途半端に料理されている感じがしました。
ハリウッド映画のアクションは基本的にターン制を用いることが多いと思います。どちらか一方が攻撃し、その次は相手が……みたいな。日本の時代劇やカンフー映画のように、両者の攻撃と防御をうまくからめて一つの戦いのシーンを作るということが少ない。もちろんフェンシング的なシーンとかライトセーバーで斬り合うシーンなどではそういうこともありますが、それでもどちらかが攻め、もう一方が守りという形が多いのではないでしょうか。
ジャッキーのアクションはそれではうまく表現できないですよね。相手の動作があって初めて成り立つということが多いので、どうしても攻めだけとか守りだけとかになるとそのおもしろみが半減してしまいます。これはかなり残念でした。
ストーリーとしてもあまり新鮮味がないだけでなく、無理矢理感が漂う感じがありました。なんていうか、こういうことはあるかも知れないなぁという説得力がない。1930年代の話といってもちょっと強引すぎる話だなぁと。
ハリウッドは間違いなく世界最高クラスの映画の都だとは思いますが、そこで作ることがすべて正解ではないんだなと感じる映画でした。この後もアメリカでジャッキーが出演する映画が作られていくわけですが、本来の味がきちんと加味された作品にたどりつくのはまだまだ先の話になります。
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stars「ハリウッドは工業製品を作っている」という事実は悲しい・・・

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