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『範馬刃牙』2期第26話 街で不良にからまれる刃牙

好評配信・放送中のアニメ『範馬刃牙』2期。
その第26話の場面カットが届きました。

本日より「地上最強の親子喧嘩編」OAスタート。原作者・板垣恵介さん×刃牙役・島﨑信長さん×勇次郎役・大塚明夫さんへのスペシャル鼎談インタビューが届きました。

範馬刃牙 2期

●第26話「恋に殉じる」
刃牙に訪れた束の間の平穏の時。しかし街を歩いていると不良にからまれてしまう。そこに刃牙の母親の部下であった栗谷川が現れてその場を仲裁する。

範馬刃牙 2期

範馬刃牙 2期

その後、刃牙は栗谷川と母である朱沢江珠と父、範馬勇次郎についての会話を始める。

範馬刃牙 2期

範馬刃牙 2期

●<親子喧嘩編>TV放送開始記念、原作者・板垣恵介さん×刃牙役・島﨑信長さん×勇次郎役・大塚明夫さんインタビュー
<親子喧嘩編>TV放送開始を記念して、原作者・板垣恵介さん、範馬刃牙役・
島﨑さん:信長さん、そして範馬勇次郎役・大塚明夫さんによる鼎談インタビューを実施。TV放送に対する思いと、<親子喧嘩編>の見どころについて語っていただきました。

範馬刃牙 2期

――現在地上波で大好評放送中のアニメ版『範馬刃牙』の最終章、「地上最強の親子喧嘩編(以下、親子喧嘩編)」がついにTVでもオンエアされますね。

板垣恵介さん:『グラップラー刃牙』からシリーズを通して描いてきた親子喧嘩が完全に終わるという物語のクライマックスだから、アニメ(Netflix)でも当然盛り上がったな。

大塚明夫さんさん:「刃牙」(シリーズ)の世界って基本的に強さを競う戦いですけど、この「親子喧嘩編」はちょっと特殊なんですよね。表向きは殺し合いのようなバトル展開なのに、その中でちゃんと勇次郎と刃牙が親子の交流している。その交流が楽しみで収録は本当にワクワクしましたね。

島﨑信長さん:親子喧嘩の掛け合いをしていると、明夫さん演じる勇次郎がずっと嬉しそうなんですよ。作中でも「おうおう刃牙、育ったな」「生意気言ってんな」「お前やるじゃねぇか」みたいな勇次郎の嬉しい気持ちが伝わってきて。最初憎しみから始まっていたはずなのに、だんだん親子愛っていうところに馴染んで変わっていくのがすごく楽しく、心が動くストーリーでした。

大塚さん:喧嘩の最中に「撫でてやるから来い」って勇次郎が言ったりして、刃牙泣いちゃってるじゃないですか。

島﨑さん:あれはえげつないですよ。

大塚さん:演じてて楽しくて仕方がなかったし、そういうストーリーを描く板垣先生ってどんな人なのって思うよね。とにかく通常の思考回路では追いつかない。勇次郎が地面に伏せられてもう駄目だっていう場面でも、アスファルトに穴をあけてその反動で拳を返すとか。強化ガラスを顔面で突き破るとか、奇想天外すぎてもう何も驚かないですね。世界で「刃牙」シリーズがウケているのは、それが楽しいんだと思うんですよ。「ありえねぇ」っていう喜びなんだと思うんですよ。

島﨑さん:「ありえねぇ」けど納得してうなずいちゃうような説得力がありますよね。そしてアニメではストーリーや登場人物に負けず、役者も濃いんですよ。印象的だったのが、勇次郎とマホメド・アライの再会のシーン。明夫さんと田中秀幸さんの掛け合いにみんな聞き惚れちゃって、直後に出番だった烈海王役の小山力也さんが出だしをミスってしまうなんてこともありました。あの力也さんでもやっぱり聞き惚れるんだなって、それでまた熱くなって。

大塚さん:誰が演じているというのもあるけど、やっぱり紡いである文章にそれだけの磁力があるんだと思う。板垣先生は不思議なほどそういうものをお持ちだなと思いますね。いくらでもアイデアやセリフが出てくるのかな?

板垣さん:いやいや、常に出てくるわけじゃないから(笑)。出るときは立て続けに出るけど、出ないとなるといつまでも出ない。でも、今褒められたシーンは自分でも「だろうな」と思ってた(笑)。才能が出たときだった。

――「親子喧嘩編」の見どころは?

島﨑さん:やはり今までになかった”父としての勇次郎”がどんどん出てくるところですよね。勇次郎の魅力は作中でもたくさん語られてるんですけど、まずシンプルに「やっぱ最強ってかっけぇ」ですよね。誰しも最初は最強になって腕力一本で全てを通すことに憧れたと思うんです。でも少しずつ大人になって現実を知っていくんですよね。だからこそ、どこまでいっても腕力一本でわがままを押し通す、国も制すみたいな勇次郎の生き様に憧れますよね。それが世界中で愛されてる所以でもあって。人種や文化に関係なく本能でみんなが憧れる、刺さるんだと思うんです。でも「親子喧嘩編」では、その最強の男の父としての部分が顕著になる。

大塚さん:急に見えてくるよね。

島﨑さん:「最凶死刑囚編」から刃牙と勇次郎の親子としての関係性が増して、過保護とは言わないまでも「これは親から子へのアドバイスではあるよな」「心配してんだよな、見守ってんだよな」みたいなセリフやシーンがあって。それを積み重ねたうえでの最後の親子喧嘩は演じていて本当に楽しくて複雑だったんですよね。

勇次郎に「褒めてやる」って撫でられるのも、刃牙は「こんなことされたことなかったし、ずっと欲してたから嬉しい」って。口では「いや、ふざけんなよ!」って言いつつもやっぱり嬉しくて拒否しきれない。その勇次郎の父性はずるいですよね。”最強”っていう肩書があるからこそ、勇次郎の人間的な部分や父の部分が浮き彫りになるんですよね。……長々と話しましたが、勇次郎の魅力は本当に語り尽くせない。先生はよく、あのとんでもない人物を生み出されましたよね。

大塚さん:勇次郎は最初、刃牙にとって“ただ越えるべき山”という存在だったのかもしれないけど、先生が描いているうちに、先生の勇次郎へ想いが乗り移ってるんじゃないかなって感じます。

板垣さん:物語の中で勇次郎も成長して、どんどん魅力的になっていったな。

大塚さん:ちょっと重なってませんでした? 先生ご自身が勇次郎に。

板垣さん:……重ねたかった。自分の父親がまるっきり勇次郎と対極のタイプだったんで、父親に敵わなさを思い知らされたかった。こんなふうに圧倒されたかったなっていう想いが勇次郎には反映されてる。

大塚さん:息子としての父親像なんですね。

板垣さん:俺は娘3人だけど、息子がいたら本当に迷惑かけたと思うわ。「俺を抜くことがお前の仕事なんだ、お前の役割、責務なんだ」そんなことをどこかで必ず言ったはずだなと。適当な距離感が持てなくて迷惑だったろうな。

島﨑さん:板垣先生に「俺を超えろ」と言われるのはきついですね。壁がでかい。

大塚さん:超えられない壁だよね。

板垣さん:だから「刃牙」(シリーズ)に自分の想いを描いたんだよな。「あの親父が会釈するんだ!」って、そんなふうに驚けたら嬉しいだろうと。「ちゃんとしていてマナーもいい。ああいうふうに親父を見上げたいな」って。

大塚さん:なるほど。先生の理想像を勇次郎が全部体現したわけですね。

板垣さん:非常識に見えても、ちゃんと俺の中に憧れがあるんだよ。

島﨑さん:最初は強さを求める戦闘狂みたいなイメージで勇次郎を憎んでいたはずの刃牙も、彼を知っていくほどどんどん誇らしくなっちゃうんですよね。

板垣さん:とにかく超えようとしてたんだけど、一方で「親父が強いと嬉しい」んだよね。これは多くのファンと共有できるところだろうなと思いながら描いた気がする。

インタビューの全容は、12月28日発売の「週刊少年チャンピオン」4+5号にて掲載

公式サイト:https://baki-anime.jp/
公式Twitter:@baki_anime

©板垣恵介(秋田書店)/範馬刃牙製作委員会

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