Vol.251 『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』
TOHOシネマズ日本橋にて『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』を鑑賞。ローランド・エメリッヒ監督自身のヒット作である『インデペンデンス・デイ』の続編となるSF映画。
1996年、エイリアンの侵略を受けた地球は30億人もの犠牲を払いながらも勝利した。その後、エイリアンのテクノロジーを取り入れながら新たな脅威に対する準備をする人類。そして2016年。20年の時を経て、再びエイリアンの襲撃を受ける地球。その破壊力は前回の比ではなく、圧倒的な力を持っていた。そして地球の核が狙われ、星そのものが破壊されようとしていた……。
破壊王の異名を持つエメリッヒ作品。大ファンというわけではないのですが、気づいたらけっこうな数の作品を見ています。そして本作は、日本人でありながら「アメリカ人に生まれてよかった」と勘違いさせるホイットモア大統領の演説が感動的だった『インデペンデンス・デイ』の正統な続編です。
今度の敵はとにかくでかい。宇宙船などは大陸くらいの大きさがある。もちろん搭載している戦闘機の数もこれでもかと言わんばかりの物量で攻撃してきます。さらに言えば、その大型かつ大量の兵器が、20年の間に進化したVFX技術をもって畳みかけてくるわけで、その迫力たるやものすごいことになっています。
しかし、ものすごいことになっていればいいかというと、そういうものではない。物量で攻めるのは、前作以上のものを提供しようとしているからです。頭の中に残っている前作のイメージは美化されていることが多いので、それを超えるとなると相当な物量で望まなければなりません。
その結果どうなるかというと、大味な作品になってしまうわけですね。たとえば前作では敵の円盤がどういうものかわからない、どんな攻撃をするかも破壊力も知らない、どんな宇宙人が乗っているかもわからない……という状況で映画を観るわけですが、続編となるとそれらはすでに知っていることなので、同じものが出てきてもまったく驚きはないわけです。
だから、円盤を大きくしたり、数を増やしたり、あるいは宇宙人自体がもっと強力になったりということになる。それが前作を踏まえて想像の域を超えなければこんな感じかなというふうになってしまいます。本作では、前作以上でありながら、それを超えているようには少々感じられませんでした。
たとえば地球の破壊といったシーンで、都市がまるごとやられたり、地面がめくれあがったりするわけですが、確かに『インデペンデンス・デイ』ではそこまでではなかったものの、我々はエメリッヒ監督の『2012』を観た後なのです。その『2012』での地球壊滅シーンと比べたとき、同じイメージでしかなく、やはりそこに新鮮味は正直ありませんでした。
そしてもう一つ『インデペンデンス・デイ』で重要だったことが、本作ではすこんと抜けてしまっています。前作では地球が侵略されていく中で、夫婦愛、家族愛、親子愛、もちろん恋人との愛情というものがとてもよく描かれていました。本作ではそういった要素がとても薄いのです。
もしそうであれば、前作からの登場人物をやたらと使うべきではなかったと思います。主役が新登場となるキャラクターなのですから、そちらを軸にした話にするべきなのに、デイビッドやホイットモアの印象が強すぎる。にも関わらず、前作でのそういった要素がごそっと落ちてしまっていて、あれはなんだったの?という雰囲気になってました。
それでいてウィル・スミスが演じていたヒラーは死んだことになっているし、逆に死んだと思っていたオーキン博士が出てきたり(これは少しにやっとしましたが)、脈絡もなくデイビッドの父親が乱入してきたり……人間ドラマの部分がとてもちぐはぐでしたね。
前作はただ単に戦って勝つ話ではなく、その人間ドラマがあったからこそいい話だったわけですが、本作はとにかく地球を守るということだけで成立させようとしている感じがあり、普通のSF映画になってしまっていました。もう1回、あの名演説を聞いたときのような感動を期待していただけに、それが残念です。
あるいはあの元パイロットの息子たちが今度は……みたいな話だったら燃えたでしょうね。まったく新しいキャラクターが主役なら、新しい人間関係だけで作って、前作のキャラはカメオくらいにとどめておけばよかったんじゃないかなと思います。
まあ、前作になぞらえたストーリーで作って、物量で凌駕し、前作のラストの次のターンがあってという作り方は、まさしく正統な続編の作り方ではあります。作品全体としては、アクションばりばりのSF映画で、VFXもすばらしかったですし、前作を観ていない人だったら十分楽しめるのではないでしょうか。
『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』は、現在ロードショー中です。
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