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『アゲイン 28年目の甲子園』中井貴一ら登壇、完成報告会見開催

書初め披露!&大人の親子試写会で「父」を語る!
中井貴一、波瑠、工藤阿須加、柳葉敏郎、大森寿美男監督登壇
『アゲイン 28年目の甲子園』完成報告会見
元高校球児が再び甲子園を目指す実在の大会<マスターズ甲子園>を舞台に描かれた映画『アゲイン 28年目の甲子園』が1月17日(土)より全国公開となります。
本作は、全国の元高校球児が世代を超えて出身校別にチームを作り、再び甲子園を目指す実在の大会「マスターズ甲子園」を舞台に、忘れようとした夢に再び挑戦する不器用な大人たちを描いた感動作です。
中井貴一さん、波瑠さん、工藤阿須加さん、柳葉敏郎さん、大森寿美男監督が登壇し完成報告会見を行い、書初めを披露しました。その後、大人の親子試写会場に場所を移し、上映前の舞台挨拶を行いました。

アゲイン 28年目の甲子園


●映画『アゲイン 28年目の甲子園』完成報告会見
日程:1月7日(水)
場所:【完成報告会見】東映本社/【大人の親子試写会】丸の内TOEI(1)
登壇者:中井貴一、波瑠、柳葉敏郎、工藤阿須加、大森寿美男監督
年明け最初の本作のイベントということで、お正月のおめでたい雰囲気の会場に中井貴一さん、波瑠さん、工藤阿須加さん、柳葉敏郎さんの豪華キャスト陣と大森寿美男監督が登場!
波瑠さんは艶やかな着物姿で、会場により一層華やかさを増していました。
書初め披露では、柳葉さんが中井さんの達筆すぎる字に「眩暈がする」とおどけてみせたり、工藤さんが書いた言葉の説明に、「勉強になります」と中井さんが納得して深く頷いたりと終始和やかな完成報告会見となりました。
その後、大人の親子試写会の会場へ移動し、上映前に舞台挨拶を行いました。
「大人の親子」ということで、中井さん柳葉さんと同世代のお客さんが多く来場しており、
期待感を煽るのがうまいお二人の話に納得して笑ったりと、拍手と笑い声の絶えない
イベントとなりました。
<完成報告会見>
MC:一言ずつご挨拶をお願いいたします。
中井貴一:『アゲイン』は特殊な話ではありません。当たり前に存在する男の話で、人と人との繋がりで新たな面に気づいたりと、淡々とした話です。役者としてそういうことに気づくのが難しいんですよね。年明け早々に公開ですが、気楽に映画館に足を運んでいただける映画です。ぜひ皆さんのお力をお貸しください。
波瑠:この映画のお話をいただいたときは、マスターズ甲子園も知らず、実際に視察に行き、ボランティアの皆さんの動きを勉強するところから始まり、撮影に入ると先輩の皆さんについていくのが大変でしたが、とても素敵な時間を過ごすことができました。
工藤阿須加:野球をやったことがなかったので、野球の体にしなきゃ、この子野球をやってないとばれないようにしなきゃという気持ちで入りました。また中井さんの若いころの映画を観て勉強しました。いい作品になっていると思いますので、いろんな人のきっかけになればいいなと思います。
柳葉敏郎:中井くんからもありましたが、どこにでもある人の想い、つながりを素直に表現している作品です。中井くんとの撮影も阿吽の呼吸で気持ちよくできました。自分も中年になってようやくこういう表現ができるようになったと思いながら、若い役者たちのパワーをもらいながら新年を迎えることができました。
柳葉敏郎、新しいステップを踏み出すことができます。
大森監督:野球を題材にした映画なので、野球シーンは俳優の皆さんに体を張っていただいて、理想通りのシーンを描くことができました。野球をしている人たちの人間ドラマ、若手からベテランまで役者がとても素晴らしかった。そこがPRしたいところです。
MC:本日は皆様に映画『アゲイン 28年目の甲子園』が夢に挑戦していく者たちを描いた物語であることに絡め、「2015年に挑戦してみたいこと」をお題にに書き初めをしていただきました。ここでご披露していただきたいと思います。
中井:「蓄積」
仕事をしていくと消耗していくんですよね。今年はいろんな意味でペースを考えて蓄積していきたいと思います。
波瑠:「ひとり旅」
仕事が忙しくなると自分を見つめなおす時間がなくなってしまうので、時間を有意義に過ごせるひとり旅に挑戦したいです。
工藤:「心体技」
「心技体」とはよく言うと思いますが、最後に技術だと自分は思っています。仕事を一生懸命やるという想いがまず大切で、それをこなす体力が必要で、そうやってやれば最後に技術がついてくると思っています。(中井さんから「勉強になります」)
柳葉:「舟出」
この作品の公開が、柳葉の舟出です。父親としては、上の子が高校、下の子が小学校に入るので、いっしょに手を取り合って舟出しようという気持ちです。
大森:「一作入魂」
一作一作、魂を込める。いつかそれが人魂になるように頑張りたいです。
MC:本作は親子の物語ということで、胸を打つシーンがたくさんありました。
そこで皆さんにとって親とは? 親についてどう思うか教えてください。
中井:親は幹、子どもは枝葉。親が中心にいて子どもがそこに集まってくる。
代々育って、枝も幹になって大きくなる。人間はその繰り返しだと思います。
自分が親の世代になって、親の有難味がわかるように、子が親に勝てるということはない。近づけるように努力するけれど、跳ね返されてながら群がっていくんだろうと思います。
波瑠:自分の一部です。父と母で私はできていると思います。悲しいことも楽しいこともまず一番に報告したいと思い浮かぶのは両親の顔ですね。
工藤:憧れであり、越えられない壁です。仕事をいただいて働いてみて、畑は違えど仕事の大変さを感じて、改めて凄いなと思いました。越えたいと思うけれど越えられないかな。
柳葉:皆さん、男親を想像しておっしゃっているので、いっしょだなと聞いていました。
死ぬまで越えられないですね。親が目標になっているということはそこまで達してないわけで、死ぬまで思い続けるんだろうと思います。父親としては本人たちがどう思っているかわかりませんが、子どもたちは俺を見ていると思って日々を送っています。
大森:子どものときは親と子がいれば親子になると思っていました。いざ親になると行きかうボールが大事だと痛感します。この作品のテーマでもある言葉のキャッチボールの大切さを感じながら、子どもと付き合っていきたいと思っています。
※マスコミからの質問
Q:中井さんと波瑠さんにお聞きします。親子に近い役を演じられて、お互いどう思いますか? 撮影エピソードを交えながら教えてください。
中井:歳は食っているけど中身は変わってないんです(笑)
若いころは菅原文太さんや高倉(健)先輩など、もちろん大御所、重鎮に見えたんです。
でもいざ自分がその歳になってみると、全然ダメですね(笑)
波瑠ちゃんから見ると、大先輩に見えるんだろうけど(笑)
人見知りで最初はぜんぜん目を合わせてくれなかったけれど、芝居をしてみて、だんだん心が通じ合ってくる関係性になりました。
波瑠:中井さんはとてつもなく先輩に感じます。というか、先輩です。
私から話しかけるなんて!という感じでしたが、紳士的で優しい方で、いいのかな~と思うぐらい後半はリラックスしていました。
横にいるだけで教えられている、という感じでした。
Q:工藤さんに質問です。野球技術をお父さんに教えてもらいましたか?
また、野球を通してお父さんに対する想いは変わりましたか?
工藤:今回サードの役だったので、父に「誰をイメージしたらいいか?」を聞いたら、
「長嶋さんをイメージしたら」と言われました。僕、現役の長嶋さんを見たことがなくて(笑)
でも野球中継を見て勉強しました。実は野球に全く興味がなかったのですが、この映画に携わらせていただいて、野球が好きになりました。

アゲイン 28年目の甲子園

<舞台挨拶>
MC:一言ずつご挨拶をお願いいたします。
中井貴一:寒波到来の折、足をお運びいただきありがとうございました。
出演者がガタガタ言うのもね……観りゃわかるし(笑)
この映画は野球映画ではないんです。人と人との繋がりを描いた映画だと思います。
この2時間、寒さを忘れていただければ幸いです。
波瑠:全国公開より一足早く、皆さんに観ていただけてうれしいです。
楽しんでいってください。
工藤阿須加:この映画はいろんな想いがつまっています。それを感じていただけたらうれしいです。
柳葉敏郎:中年男子が青春を謳歌しています。
(会場を見渡して)みなさんにもその気持ちがわかっていただけると思います!
大森監督:長い間、いろんな人に支えられ、いろんな人とつながって一本の映画ができました。
みなさんに観ていただけることが楽しみで、こんなにうれしいと思った映画はないです。
親子で観ていただいて、そのつながりがより一層強くなってくれることを願っています。
MC:みなさんそれぞれ演じられた役で似ているところはありますか?
中井:これから観ていただくのにあまりお話したくないです(笑)
この映画は娯楽映画です。最近、娯楽映画が少なくなっていますが、荷物を下ろして、気軽に映画館に行って清々しい涙を流していただけるはずです。
ごく当たり前に生きて、悩みを持ってる人が出てくるので、誰もが共通する部分があると思います。
波瑠:美枝の熱意から始まる映画なので、その熱意といいますか、しぶとさ・しつこさのようなものは私にもあるのかなと思います。
工藤:坂町のまっすぐなところは似ているのかなと思います。
柳葉:高校野球のエースということはスターです! すみません!(笑)
MC:今日は親子試写ということで、「父」との印象に残っている思い出など、お聞かせください。
中井:2歳半で亡くなったので、思い出はないですね。
親父がいなかったから俳優をやってるというのはありますね。
俳優をやりながら、父と話している感じです。
今がいちばん父との思い出を作っているんじゃないでしょうか。
波瑠:父とは仲いいです。この仕事は11年目なんですけど、最初のオーディションの日、実は家族旅行に重なって、せっかくだから「旅行を優先しよう」と家族と話していたら父だけが「オーディションに行っておいで」と言ってくれて、今があるんです。
感謝の気持ちでいっぱいです。
工藤:父とキャッチボールを初めてしたのが高校2年生のときで、自主トレについていったら、グローブを渡されて、向こう側に立てと言われて本気で投げられました(笑) 生まれて初めてのキャッチボールがこれでいいのかと(笑)
こうしてできるのも父のお蔭でもあると思うので感謝しています。
柳葉:父親になって改めて親の気持ちがわかるようになって、生意気言えないんですけど子どもたちは俺たちの背中を見ているな」と実感しました。
波瑠ちゃんや工藤くんが「親に感謝している」という話をされていましたけど、いづれそう言われるようになりたいです。
大森:裕福ではない家庭で育ったので、父母も懸命に働いていて、一人息子の自分に期待もせず好き勝手にさせてもらったのは感謝しています。そこは自分の子どもにも継いでいきたいですね。
MC:中井さんと柳葉さんはほぼ同級生で、がっつり仕事するのは初めてだとお聞きしましたが……いかがですか?
中井:同じ時代を生きてきたから楽なんですよね。同じものを経験してきたから、ナチュラルな気持ちでその場に立たせてもらえました。
柳葉:話す必要がない。こう演じたいとやるとすぐ反応してくれる。お互いの気持ちを役を通して感じられる気持ちいい時間を過ごさせてもらえました。
中井:心のアドリブというのがあるんですよ。お互いの心がどう感じているか、役者として大切なんです。そこがナチュラルで行けるのが同世代なのかなと。
MC:公式Facebookで一般の方から質問を募集しまして、たくさんの質問が寄せられました。
ひとつだけ厳選して質問させていただきます! 若い女性の方からだと思うんですが、「『まだ若いからこれからだよ』と言われるのですが、私には夢がなく『これからだよ』と言われても『はぁ~』という感じになります。どうしたら素敵な夢を持てるでしょうか?」
中井:夢は結婚相手と同じ。探すものではなく出会うもの。ふとした瞬間に出てくるものだと思うんですよね。
人のことなんで勝手に探せよって感じなんですが、一生懸命探すのではなく出会いを待ちなさいってことですかね。
柳葉:同意見です。それだけじゃダメ?
夢を持った人とお付き合いしていっしょに時間を過ごしてみたらいいんじゃないかな(笑)
中井:それ、いいね。男を見つけろと! いずれその人が自分の夢になればいいよね!
MC:最後に皆さんを代表して中井さんよりメッセージをいただけますでしょうか。
中井:ごく当たり前に社会に転がっていて、悩んだり喜んだりする映画です。
お帰りの際に親子でお茶やご飯に行くときに、作品について話してくれたら幸せです。
『アゲイン 28年目の甲子園』
2015年1月17日(土)全国ロードショー
©重松清/集英社 ©2015「アゲイン」製作委員会