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Extra 『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第ニ章「発進篇」

MOVIX亀有にて『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第ニ章「発進篇」を鑑賞。『さらば宇宙戦艦ヤマト』をベースにした『宇宙戦艦ヤマト2202』の第3話~第6話をまとめた2週間限定(一部劇場では3週間)のイベント上映。

月面にあるガミラス大使館に訪れた古代は、そこで惑星テレザートとテレサの話を知る。さらに地球ではコスモリバースシステムがもたらした闇を知るのだった。テレサからの呼びかけに応えるべきだとするヤマト乗組員は、防衛軍の反対を押し切ってヤマトを発進させるが、反乱の烙印を押され、アンドロメダを要する大部隊に行方を阻まれる。そのころ土方、斎藤が駐留している第十一番惑星にガトランティスの先遣部隊に襲撃されていた……。

宇宙戦艦ヤマト2202

雪に地球に残って欲しい古代、防衛軍に逆らってまでヤマトで出発することをためらう島、ヤマトを発進させるために地球に残ることになる山崎ほか3名、病気の息子を抱える加藤夫婦、ヤマトと対峙することとなる山南、表面上反対はしているがヤマトクルーのことを誰よりも信頼している藤堂……様々な思惑が交錯する中、いよいよヤマトが発進、再び宇宙へ旅立ちます。

旧作でも圧巻だった海中からの発進シーンは手描きでない分、クリアーでピシッとした感じ。BGMも相まって、発進!という雰囲気がよく出ていました。個人的には少し軽い感じがしましたかね。ヤマトの重さが感じられなかったというか……もう少し寄りのカットなどがはさまっていればもっと迫力あるシーンにできたのではないかという気がします。

宇宙戦艦ヤマト2202

今回から4話分となるわけですが、それぞれのエピソードにきちんと見せ場が作られているので、2時間といっても4分割で盛り上がりがあり、特にたるむ部分もなく、最後まで一気に観られます。

発進から波乱含みの本作ですが、残留組はまあ後々の伏線としか思えないので再登場するでしょうね。特に山崎が入っていることに違和感が……発進時に機関室の山崎がヤマトを離れなければならないという時点でもう、あぁ後で何かあるんだなと。

ヤマトが発進してからコスモタイガー隊も合流するわけですが、子どものことがあって声が掛からなかった加藤、そして彼を後押しをする真琴のやり取りがよかったですね。この夫婦に泣かされそうになるとは思ってもみませんでした(笑)。

宇宙戦艦ヤマト2202

アンドロメダとの対峙シーンや、ガトランティスとの戦いなど、戦闘シーンも入ってきて、本格的にヤマトの物語になってきました。戦闘シーン自体もスピード感抜群で、さすがというべきクォリティになっています。旧作にあって2199で登場しなかった仕掛けも登場しますが、イズモ計画のアーカイブから云々って……イズモ計画ってそういう計画じゃないよね?とも思いましたが……。

宇宙戦艦ヤマト2202

宇宙戦艦ヤマト2202

旧作であった名台詞なども散りばめられていましたが、このセリフ、ここで使っていいの? そのシーンになったときどうするの?というのが少し心配だったりします。旧作のオマージュを入れようとするのはいいのですが、何か少しずれている感じもするんですよね。

旧作と違い、ガミラス将校がヤマトに乗り込んでいたり、2199でも登場したアケーリアス文明の遺跡が話にからんできそうだったり、今後の展開はさらに楽しめそうですけど、次はもう第三章。折り返しまでもう少しというところになりますが、はたしてテレザートにはいつ到着するんでしょう。ゴーランド艦隊とぶつかるまえに相当大きな戦いがありそうですがはたして……。

宇宙戦艦ヤマト2202

不満な点としては、コスモリバースシステムの闇と地球復興、アンドロメダなどの戦力増強が短期間でなしえていることについての謎解きでしょうか。どんな作品でもそうなのですが、続編でやってはいけないことがあります。それは前作の設定をセリフなどでひっくり返したり、新たな設定が加わったりすることです。ヘタをすると旧作を否定することにつながります。ハッピーエンドで終わってたのに、いや、実はこうだったんだと言われてもねぇと。なので、この謎解き部分と、コスモリバースシステムへの後付の設定はちょっといただけなかったですね。

あと、敬礼が腕を胸に当てる旧作の形になっていたのはなぜでしょうね。2199の続きのはずなのに、2199のときの敬礼と変わっていたことにかなり違和感を持ちました。旧作の敬礼のほうがいいと思っている人もいるのかも知れませんが、だからといって2199の作法をなくして旧作になぞらえてしまうのは違うんじゃないですかね。

宇宙戦艦ヤマト2202

本作は7章構成ということで、まだまだ先は長いですが、第三章以降を楽しみに待つことにしましょう。

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第ニ章「発進篇」は、全国20館にて2週間限定劇場上映中です。

©西﨑義展/宇宙戦艦ヤマト2202 製作委員会

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