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Vol.247 『仮面ライダー1号』

TOHOシネマズ錦糸町にて『仮面ライダー1号』を鑑賞。仮面ライダー放送45周年記念作品として、1号ライダー・本郷猛を主役とした作品。主演はもちろん藤岡弘、さん。

立花藤兵衛の孫・麻由を狙うショッカー。彼女に体内には、地獄大使復活の鍵となる英雄の眼魂が宿っていた。その危機に駆けつけたのは、これまで人知れず世界各地で悪と戦っていた本郷猛だった。しかし、その影で、ショッカーから独立した新しい悪の組織ノバショッカーが暗躍し、ショッカー同様、麻由を狙っていた……。

仮面ライダー1号

ここ数年、春のライダー映画はヒーローてんこ盛りの作品が多く、一種お祭り騒ぎでしたが、本作はひと味もふた味も違います。あの本郷猛が、堂々と主役を張って、すばらしい映画を作り上げました。

「これが最後の本郷猛」というあおりも、いやいや、まだまだいけるでしょというくらい、藤岡さんが年齢を感じさせない演技を繰り広げてくれます。傷だらけの肉体。限界が近い、かつてのヒーロー。しかし、それでも、一人の少女のために戦いに赴く姿。ネオサイクロン号にまたがり、麻由のピンチに駆けつける本郷の姿は、かつての1号を観たことがない人でもじーんとするんじゃないでしょうか。

なんといっても、風格が違うというか、貫禄があるというか。天空寺で瞑想しているシーンなどは、それだけで画が完成していました。45年、戦い続けた戦士の姿、その重み。これは今だからこそ出せるし、今でないと出せない。そこに、この映画のすべてが集約されています。

仮面ライダー1号

物語としてもいわゆる破綻はなく、説得力のある展開が繰り広げられます。昔のまま、世界征服を目指しているショッカーと、エネルギー、そして経済という部分から世界を征服しようとするノバショッカーの対立。ショッカーを見限ってゲルダム団とゲルショッカーを結成し、ショッカー自体を壊滅させるために残党狩りを行ったというあのショッキングな悪組織交代劇を彷彿とさせる、新たな組織の誕生。

奇しくもゲルショッカー結成時と同じく、地獄大使がその対立の矢面に立っているあたりがとてもうまい味付けでしたね。今回、ガニコウモルも登場しますが、やつはまさにそのショッカー残党狩りをしていた怪人ですし、そのあたりもにくいキャスティングではあります。

また、かつての敵である仮面ライダー1号との決着を望む地獄大使の姿というのもよかったです。地獄大使の信念というものも伝わりましたし、長年戦ってきた敵ではありますが、お互いを認めている、そして相手を倒さなければその先に進めない。それをよく知っているのです。TVシリーズではショッカー最後の怪人となった地獄大使。敵ながら立派な存在です。

仮面ライダー1号

ノバショッカーを率いる幹部も、ただ暴力に訴えるだけではなく、知的に世界征服を目論んでいる雰囲気がうまく出ていました。3人のうち、注目なのはやはり長澤奈央さんでしょうか。今回は、昨年出産されてから本格的な復帰第1作となるわけですが、アクションの切れなどはすばらしかったですね。1人だけ変身せずに戦っていたので、怪人体があるかどうかわかりませんでしたが、変身したらどんな怪人なのかなぁという、想像の余地を残すところも憎いですね。

仮面ライダー1号

いろいろな意味で、春のライダー映画の中ではいちばんの傑作になったと思われる『仮面ライダー1号』。あっ、ゴースト勢にも触れないといけないですかね。まず、あのポジションの登場人物は必要です。しかし、それがゴーストである必要はありません。ましてや、ショッカーとノバショッカーが争奪戦を繰り広げるものも眼魂である必要もない。他のもので十分置き換え可能です。

立ち位置としてそういう登場人物が必要なのはわかりますし、今の子ども達が観ているライダーということはあると思いますが、ゴースト勢では本郷猛の重みに勝てるわけがなく、最初から最後まで貫禄負けしていまうわけです。そうであれば、逆にゴーストを含め、これまでのライダーを持ってくるのではなく、まったく新しい登場人物でよかったんじゃないでしょうか。

そのほうが、『仮面ライダー1号』と銘打った映画の完成度はさらに高くなったと思います。

仮面ライダー1号

途中、レジェンドライダー魂で、平成2期のライダーたちの姿になって戦うシーンは、サービスのつもりなのかも知れませんが、なんの脈絡もなく、まったく不要だったと思います。『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』のときのキカイダー達もそうでしたが、こういうことをして、映画自体の価値を下げる意味が私にはわかりません。

ともあれ、『仮面ライダー1号』全体でみれば、放送当時観ていたかどうかに関わらず、ヒーロー映画としてとても熱く、見応えのある作品になっていると思います。

『仮面ライダー1号』は、現在公開中です。

(C)2016「仮面ライダー1号」製作委員会
(C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

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