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初来日のリー・ダニエルズ監督が外国人特派員協会会見に出席!

2月15日(土)公開の映画『大統領の執事の涙』。来日中のリー・ダニエルズ監督が外国人特派員協会会見に出席しました。

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本作は、メジャースタジオが企画に難色を示す中で製作されたインディーズ作品だが、小規模にもかかわらず、フォレスト・ウィテカー、オプラ・ウィンフリー、ジョン・キューザックなど名だたるキャスト陣が顔を揃えた。この点について、監督は「物語、素材の素晴らしさに魅力を感じ、オスカー俳優たちが『タダでも出たい』と集ってくれた」と説明。「まるで舞台制作の現場のように、それぞれがやるべきことを自分で行うという感じでした。この素晴らしいキャスト陣を物語の中に埋没させるというのは、非常に難しい仕事ではありましたが、最善を尽くしたと思っています」と語る。
また本作に関して、一部のマイノリティのコミュニティからの批判が出ているという点についての質問には「映画を見る前の反応として、そうした声はありましたが、実際に見ていただいてからは、みなさんこの作品を受け入れ、愛してくれている」と語り「この映画は使用人であった両親、同じく使用人であったその上の世代、そしてさらにその上の世代となると奴隷ですが、彼らに対するオマージュです。こうした物語はいくらあっても足りないと思っていますし、私自身のバックグラウンドを踏まえ、こうした人々の物語を紡いでいきたい」と強い思いを口にした。
映画では主人公の執事とその息子――父と息子の関係性が深く描かれるが、ダニエルズ監督は「父は息子たちが良い生活を送れるようにと考えていますが、若い世代にとってはいつもそれだけでは足りないんです」と語る。こうした関係性は監督自身の息子との関係とも重なる部分が多いようで、自らに言い聞かせるようにこんなエピソードを披露する。
「僕にとっては自分の映画についての子どもたちの反応は非常に重要です。この映画を見た息子は『ドキュメンタリー部分は弱いけど、結構いいんじゃない?』と言ってくれました(笑)。僕が、どのスタジオも製作に難色を示したから、資金を集めるのが大変だったんだと説明すると、息子は『だってそれがパパの仕事でしょ? もし「スーパーマン」や「スパイダーマン」が有色人種を主人公に作られたなら、僕はパパが何かをやり遂げたって思うよ』と言ってきました(苦笑)。そこで僕は映画と同じだって気づいたんです。下の世代にとってはいつも何かが足りない。それが人生なんです」。
監督は自らの映画作りのスタイル、生き方について「『NO』という答えを良しとしたことがない」と説明。「これまで、13歳で父を亡くしたのをはじめ、多くの人々が死んでいくのを見てきました。『NO』と言わなかったことが心を強くしたと思います」と言葉に力を込める。
さらに「私自身、自分の子供たちのために命を懸けることはできても、大義のため、活動のために命を捨てられるかと言われたらできないだろうとも思います」と語り、黒人、白人、ユダヤ系の人々を含め、映画の中で描かれているような活動に身をささげた人々に改めて敬意を表した。
会見は1時間足らずだったが、集まった各国の記者からは次々と手が挙がり、十数名の質問に答えた。予定終了時刻を過ぎても、監督はさらに質問を促し、そのひとつひとつに丁寧に答え、退場時には記者席から温かい拍手がわき起こった。

『大統領の執事の涙』
2月15日(土)新宿ピカデリー他全国ロードショー
(C)2013,Butler Films,LLC.All Rights Reserved.
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