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Vol.186 『007 スカイフォール』

007 スカイフォールTOHOシネマズ 日劇にて『007 スカイフォール』を観賞。007シリーズ最新作で、ダニエル・クレイグによるジェームズ・ボンド3作目。今月半ばに観ていたのですが、なかなか紹介コラムを書く時間がなくてこんなせっぱつまった日になってしまいました。
若き日のジェームズ・ボンドを描いた前作・前々作からがらっとイメージの変わったこの007シリーズ。今回は続きではありませんが、007の上司であるMとのストーリーを描き、これまでにない物語が展開されます。


ダニエル・クレイグのボンドになってから、肉弾戦が多くなったアクションシーンは、今回も踏襲されていますが、前2作よりは少なくなったかも? 舞台も、これまで世界中で活躍してきたわけですが、今回のメインはメインはロンドンなどイギリス国内。イスタンブールや上海といった海外ロケもあり、イスタンブールでのバイクチェイスなどは迫力ある映像になっていますが、やはりスケール感が小さくなった印象はあります。CGに頼らないアクションのほうが生の迫力はあっていいのですが。
これまでのシリーズでもMとのやり取りはいろいろ描かれてきましたが、この作品ほど、二人の関係・心情などを描いた作品はなかったと思います。何かと手を焼かせるボンドに対し、あれこれ言いながらも最終的には信頼を寄せているM。そのMが第一線に出てきたことはほとんどなかったと思うのですが、今回はMI6が標的となっていることでボンドと行動を共にすることに……。
この二人を中心とした話というのは新鮮ですねぇ。なんというか、これまでのシリーズで描かれず、脳内で観客が想像によって補っていた部分が映像化されたという感じでしょうか。この作品では若いQも出てきますし、007の物語のバックエンドが明らかにされたというところでしょうか。
前作・前々作で描かれたボンドの内面。そしてそこからさらにもう一歩踏み出したのがこの作品という感じです。
逆にいうと、現代を舞台にしたら、新しいボンドの活躍の話を作るのが難しくなっているのだろうなぁという気はします。戦うべき敵がキャラとして立てにくい社会情勢になっているというか……。悪役が悪役然としていないと、こうした話は成り立たないですからねぇ。かといって、砂漠地帯でテロリストやゲリラと戦っている007はあまり想像できないですし。
今回うれしかったのは、ボンドカーがアストンマーチンだったことでしょうか。他の車の扱いがすごく悪かったので、どういうことかと思っていたらこうした仕掛けだったんですね。しかも、あの座席排出ボタンがあったり、マシンガンが出てきたりという、ファンにはうれしいシーンも(^_^)
この作品はシリーズ50周年記念作品という位置づけで公開され、全世界で大ヒット。そういえば今年のロンドンオリンピックの開会式では、エリザベス女王とジェームズ・ボンドを共演させるという映像が入りましたが、いい宣伝になったというところでしょうか。
個人的には可もなく不可もなく、ダニエル・クレイグのボンドに違和感をもたない人ならいいかなという感じの作品でした。
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