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Vol.185 『牙狼<GARO>~蒼哭ノ魔竜~』

マスコミ試写にて『牙狼<GARO>~蒼哭ノ魔竜~』を観賞。雨宮慶太監督による特撮『牙狼<GARO>』シリーズの劇場版最新作。

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TVシリーズ第2弾『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』において、破滅の刻印から魔戒騎士たちを救うためにガジャリと契約をかわした冴島鋼牙。この作品では、TVシリーズでは描かれなかった、ガジャリとの契約のために赴いた“約束の地”での物語になっていますが、TVシリーズを観ていなくても十分楽しめます。


『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』といえば、製作発表会におじゃまして、とあるアニメ・特撮サイトで推していたのですが、途中で触れないようになりました。これは個人的なことですが、特撮作品で子どもが死ぬシーンが出てくる作品を推すことは私にはできません。そのため『牙狼<GARO>~MAKAISENKI~』はいいも悪いもなく、私の中では評価の対象外となりました。あの話を名作だという人もいますが……。
それもあって、今回の映画については、逆に何の期待もなく観ることができました。TVシリーズの最後、約束の地から帰還した鋼牙の姿、そして表情から、いったいどのような過酷な戦いがあったのか? そして、鋼牙の物語の集大成として描かれるこの作品はどのようにまとめられるのか?に興味はありましたが。

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雨宮監督の世界観が全面に押し出された約束の地は、かなり想像とは違いました。ビジュアル面はこれまでのシリーズ同様のクォリティの高さですが、殺伐とした雰囲気はあまりなく、ファンタジー色が強くなっています。なんていいましょうか……雨宮版『オズの魔法使』という印象ですかね。カカシも出てきますし。

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人々に忘れ去られたモノが暮らす地。ヒトである鋼牙がこの約束の地へ飛ばされるわけですがその際に、牙狼剣、魔法衣、魔導輪を失ってしまいます。当然黄金騎士にもなれない、いわば丸裸状態で放り出されることに……。しかも今回は仲間が誰もいない状況で、ガジャリから依頼された嘆きの牙を探さなくてはならない。次の展開が読みづらい分、先が気になって仕方ありませんでした。
約束の地の支配者である女王ジュダム、月が黒く満ちたときに現れる魔竜、そして鋼牙と互角の戦いをするカカシ。これまでのシリーズにないキャラクターや設定のおかげもあって、新しい可能性を持った牙狼の世界が作られたという感じでしょうか。

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もちろん、TVシリーズと合わせて観ると、どこか感情が欠落していた鋼牙がカオルや仲間たち、ホラーとの戦いを経て成長し、目の前で亡くなった父親への想いなども交錯し、まさに鋼牙の物語の集大成というべき立ち位置になっています。このシリーズは、さきほど書いた子どもの話もそうですが、不条理な面があちらこちらに見え隠れするわけですが、この映画を観終わった後は、なんとも言えず、とても清々しい気持ちになれます。
ラストシーンにこういうシナリオを持ってくるか!と思わずうなってしまいました。牙狼をあなどってはいけませんねぇ。これまで牙狼を応援してきたファンはもちろん必見の作品ですし、日本映画にあまりない上質なファンタジー作品としても秀作だと思います。
すでに新しいTVシリーズが発表されていますが、『蒼哭ノ魔竜』の路線で作られたらいいなぁと思いました。
『牙狼<GARO>~蒼哭ノ魔竜~』は、2013年2月23日から新宿バルト9ほかにて全国ロードショーです。

(C)2012 雨宮慶太/東北新社
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