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Vol.142 『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2TOHOシネマズ錦糸町にて『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』観賞。全世界でベストセラーとなった『ハリー・ポッター』シリーズの映画化作品の完結編。このシリーズを映画館で観たのは第1作の『ハリー・ポッターと賢者の石』以来。
ハリーの第二の故郷ともいうべきホグワーツ魔法学校を舞台に描かれる、宿敵ヴォルデモートとの最終決戦。シリーズを通して張られてきた伏線や、登場人物たちのバックエンドなどがうまくからめられ、シリーズ完結にふさわしい内容にまとめられています。


しかし、逆に言うと、この作品だけでは成り立たない映画。以前からちょくちょく書いていますが、1本の作品として成り立たない映画、前作を観ていないとわからない映画はそれだけでマイナスです。今作は前々作までで描かれた世界観や人間関係がわからないとかなりつらいですし、前作PART 1を観ていない人はまるっきり置き去り。
シリーズのファン向けと言ってしまえばそれまでですが、この作品で初めてハリー・ポッターを観るという人もいるわけで、そうした人に「前作まで観てから観賞しろ」というのは1本の映画としてやってはいけないことだと私は考えます。この作品だけで楽しめ、シリーズを通して観てきた人にはさらに楽しめる。シリーズ物や続編映画というのはそういう作りになっていないといけないと思います。
さて、内容に関してですが、なんというか、たんたんと進む感じといえばいいでしょうか。予想を裏切らないといえば聞こえがいいですが、驚くような展開もなく、原作を読んでいなくてもこういうことなんだろうと思っている想像の域を超えるような話はありませんでした。ダンブルドア校長やスネイプの話、ハリーとヴォルデモートの関係など、この作品で明かされる事実は多いし、その描き方も悪くないのですが、衝撃を覚えるようなことはなく……。
また、ホグワーツでの最終決戦などはよく描けていると思いますが、特筆すべき絵ではなかった感じがします。迫力はあるのですが、これまで観てきた映画から抜きんでていることはあまりなかった気がします。特に残念なのはモブシーンでしょうか。CGをからめてよくできた映像にはなっているのですが、どこか俯瞰して観ているような印象というか。戦争映画とか、歴史映画とかで描かれてきた戦闘シーンの迫力には届いていません。そのせいもあって、手に汗握りながらという臨場感にひたれないという感じでしょうか。
ハリーとヴォルデモートの戦いも個人的にはかなりあっさりという感じがしました。映画やアニメで宿敵との最終決戦というのはたくさん観てきたわけですが、ギリギリの戦いの中で、思わず心の中で主人公を応援してしまう、そうした観客の心を引きずり込んで初めて成り立つシーンなのに何か物足りない。
これは、ヴォルデモートのキャラクターが弱いせいではないかと考えます。ハリーの両親を殺した憎むべき相手であり、人間の排除を目論む悪の魔法使いなわけですが、凶悪さが感じられない。執拗にハリーを狙う意図も描かれていますがあまりに固執しすぎというか、その分、悪役としては小さいなぁと。「闇の帝王」と呼ばれる迫力がないんですよね。それが対決シーンの物足りなさにつながっているんだと思います。
このシリーズは興行収入的にも間違いなく映画史に残る作品だと思いますし、最初にも書いたようにシリーズ完結にふさわしい内容になっていますので、これまでの作品を観た方、シリーズのファンの方は観るべき作品だと思います。ただし、前作PART 1と2本で1本の作品なのでPART1を観ていない方は先に観てからにしましょう。
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