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『テンペスト』主演ヘレン・ミレンとジュリー・テイモア監督から日本へメッセージ

世界史上最も偉大な劇作家W.シェイクスピアのラスト・メッセージ
主演:ヘレン・ミレン『クィーン』
監督:ジュリー・テイモア『ライオンキング』『タイタス』
東北新社配給『テンペスト』が6月11日(土)、TOHOシネマズシャンテ他にて全国順次公開することが決定しました。本作品は世界的劇作家W.シェイクスピア最後の作品かつ、最高傑作といわれる「テンペスト」を、400年を迎える2011年、その『テンペスト』が天才演出家ジュリー・テイモアと“デイム”の称号を得る名女優ヘレン・ミレンによって、完全かつ新たな姿で甦らせた作品です。
公開を前に、主演女優のヘレン・ミレンと、ジュリー・テイモア監督より日本への敬意と、未来への祈りを込めたメッセージが届きました。


●ヘレン・ミレンから日本へのメッセージ
非常に困難なこの試練の時における日本の方々の勇気と気高さに、私がどれほど深く心を動かされているかをお伝えしたいと思います。困難極まりないときにこそ、人間の本質が現れるものです。世界中が日本の方々の大きな苦しみを、深い悲しみをもって見守っていますが、同時にこれほど深遠な精神の崇高さを示す国民とその文化への尊敬の念は、日ごとに増すばかりです。
私はこれまでのキャリアの中で、シェイクスピア劇を数多く演じてきましたが、彼は人生というもののあらゆる様相を理解していました。以下は映画『テンペスト』の中で、私が演じるプロスペラの言葉の1つです。人生やこの世の無常を表現しているものです。
余興はもう終わりだ。
今の役者たちは、さっきも言ったように、みな妖精だ、そしてもう空気に溶けてしまった、希薄な空気に。
だが礎(いしずえ)を欠く今の幻影と同じように、雲を頂く高い塔、豪華な宮殿、荘厳な寺院、巨大な地球そのものも、そうとも、この地上のありとあらゆるものはやがて融け去り、あの実体のない仮面劇がはかなく消えていたように、あとにはひとすじの雲も残らない。
我々は夢と同じ糸で織り上げられている。
ささやかな一生をしめくくるのは眠りなのだ。
(ウィリアム・シェイクスピア「テンペスト」の一節/訳:松岡和子)
日本の方々はこの言葉を、今、誰よりも深く理解されるに違いありません。世界中の人々が愛と哀悼の意を捧げています。
そして日本が強さと勇気と未来への決意をもって、この悲劇を乗り越えられることを確信しております。
ヘレン・ミレン
(ヘレン・ミレンさんが引用したのは、『テンペスト』の主人公が、娘とその恋人の婚約を祝って妖精たちに演じさせた豪華絢爛な夢幻劇の終わりに言う台詞の一部です。幻が消えるのは当たり前ですが、シェイクスピアは、不動堅固に見えるものも実ははかなさにおいては幻に等しいと言っています。ミレンさんは、私たち日本人がこのたびの震災でそれを実感したことを思いやり、その実感を出発点として未来へ向かうだろうと励ましてくれています。 松岡和子/翻訳家)
●ヘレン・ミレン プロフィール
1945年7月26日、ロンドンで、亡命ロシア貴族の父とイギリス人の母のもとに生まれる。
06年、スティーヴン・フリアーズ監督の『クィーン』で最大のはまり役、エリザベス女王役を演じ、その演技が世界から絶賛を浴び、アカデミー賞主演女優賞ならびにゴールデン・グローブ賞、英国アカデミー賞、全米俳優組合賞をはじめ、世界各国の数々の映画賞を総なめにするという快挙を達成。さらに2009年の『終着駅 トルストイ最後の旅』でトルストイの妻ソフィヤ役を演じ、アカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞、全米俳優組合賞、インディペンデント・スピリット賞にノミネートされた。最近作では、『RED/レッド』(2010)で女スパイを演じている。英国を代表する名女優として2003年に大英帝国勲章を受勲、「デイム」の称号を許されている。
●ジュリー・テイモア監督から日本へのメッセージ
親愛なる日本の皆さまへ
この困難な時期において、日本の方々に心よりお見舞い申し上げます。
日本の皆様が美しい国を再建させるなかで、より絆を深め、心の平和を見出すことができますように。
心をこめて
ジュリー・テイモア
●ジュリー・テイモア プロフィール
1952年12月15日、マサチューセッツ州ニュートン生まれ。子供の頃から演劇に興味を持ち、インド、スリランカ、パリ、日本、インドネシアなどで、本格的に現地の舞台芸術を学ぶ。とくに1970年代初頭に滞在した日本では、人形浄瑠璃や歌舞伎などを研究し、大きな刺激を受けた。その後、ニューヨークに拠点を置いて実験的・前衛的な舞台作品を次々と発表。映画の監督デビューは、シェイクスピア作品「タイタス・アンドロニカス」の映画版『タイタス』(1999)。復讐が復讐を呼ぶショッキングな物語で、世界を驚かせた。2002年には『フリーダ』を発表し6部門でアカデミー賞候補となり、1部門で受賞を果たす。2007年には、ビートルズの名曲を使った『アクロス・ザ・ユニバース』で初めてミュージカル映画に挑戦。ゴールデン・グローブ賞のミュージカル・コメディ部門の最優秀作品賞にノミネートされ、とくに若い世代から熱狂的な喝采を浴びた。
そして2010年11月には、「スパイダーマン」の舞台化で待望の超大作ミュージカル「SPIDER-MAN:TURN OFF THE DARK」のプレビュー公演がブロードウェイで開幕。主人公、ピーター・パーカー役を『テンペスト』でファーディナンドを演じているリーヴ・カーニーが好演している。
●ストーリー
私に抱かれて、世界よ眠れ。
ナポリ王アロンゾーは、娘の婚礼の帰途、息子ファーディナンド、弟セバスチャン、ミラノ大公アントーニオらとともに、海上で突然の嵐に遭う。船は難破し、彼らは散り散りとなり、絶海の孤島へとたどり着く。その島は、十二年前彼らが謀り事によって追放した、前ミラノ大公プロスペラが一人娘のミランダと暮らす島だった。実は、彼らが遭遇した嵐は彼女の手によるもの。プロスペラはこの島で魔術の腕を極め、手なずけた妖精エアリアルを駆使して、男たちへの復讐を企てていたのであった。
次々とナポリ王たちの身に降りかかる試練。彼らの行く末は?
そして、プロスペラの企ての真の目的は?
物語は、善と悪、男と女、聖と俗、現実と幻想、拒絶と寛容、そして悲劇と喜劇を縒り合わせ、大いなる結末へと突き進む…。
出演:ヘレン・ミレン ラッセル・ブランド リーヴ・カーニー トム・コンティ クリス・クーパー アラン・カミング ジャイモン・フンスー フェリシティ・ジョーンズ アルフレッド・モリナ デヴィッド・ストラザーン ベン・ウィショー
原作:ウィリアム・シェイクスピア
監督・脚本:ジュリー・テイモア『フリーダ』、『アクロス・ザ・ユニバース』
撮影:スチュアート・ドライバーグ『アメリア 永遠の翼』
美術:マーク・フリードバーグ『アクロス・ザ・ユニバース』
衣装:サンディ・パウエル『恋におちたシェイクスピア』『ヴィクトリア女王 世紀の愛』
音楽:エリオット・ゴールデンサール『アクロス・ザ・ユニバース』
2010年/アメリカ/カラー/35mm/スコープサイズ/ドルビー・デジタル/110分/字幕翻訳:佐藤恵子/字幕監修:松岡和子
配給:東北新社
(c)2010 Touchstone Pictures
『テンペスト』
6月11日(土)、TOHOシネマズシャンテ他にて全国順次公開
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