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Vol.120 『パンドラム』

マスコミ試写にて『パンドラム』を観賞。デニス・クエイド主演のSFホラー。製作は『バイオハザード』シリーズの監督として知られるポール・W・S・アンダーソン。
膨れあがった人口、資源の枯渇、滅亡に向かう地球……西暦2174年、地球上の生物のサンプル2000万種と6万人を乗せた宇宙船エリジウムは地球とよく似た環境の惑星タニスへと旅立つ。ほとんどの人はその長旅のために冷凍睡眠装置で眠っており、船は数人によるいくつかのチームが交代で航行していた。やがて、チーム5のペイトン(デニス・クエイド)とバウアー(ベン・フォスター)が目を覚ますが前のチームはおらず、2人以外誰もいなかった。しかし、船の中には、恐ろしい“何か”が暗躍していた……。


滅亡しかけた地球からノアの箱船のように移民するというシチュエーション。悪く言うとよくありがちな状況設定だし、いまさらそういう話でどうひっぱるのか? さらに、宇宙船という密閉された空間で恐ろしい“何か”が出てくるというと『エイリアン』のような話なんだろうなと想像しますし、それほど期待することもないかという感じで観たのですが、逆の意味で裏切られました。
まずはオープニングシーン。久しぶりに冒頭からドーンという感じで巨大な宇宙船が出てくるSF映画を観ましたね。『アバター』も巨大な宇宙ステーションから始まりますが、あれは動かないし、なんか小ぎれいな感じがありましたが、この作品は『スター・ウォーズ』のオープニングのようにゴツゴツした宇宙船がゴゴゴゴゴッと出てくる。これだけでもうSF好きはワクワクしてしまうでしょう。
電源がきちんと動いていない薄暗い船内。冷凍睡眠から目覚めた2人は密閉された狭い部屋に閉じこめられています。さらに、長期に渡る冷凍睡眠による記憶障害によって自分たちがなぜそこにいるのかもわからず、それが少しずつ記憶が戻るという設定。また、パンドラム症と呼ばれる宇宙飛行士がかかる機能障害も話を膨らます上でいい効果を生んでいますし、SFホラーというよりもサスペンス色が強く、観ている側をぐいぐいひっぱっていきます。
換気口からその部屋を脱出したバウアーはいよいよその恐ろしい“何か”に遭遇するわけですが、これがまたよくわからない。なかなか全貌を現さず、ちらちらと見えるだけ。しかし、それが大量にいることだけはわかる恐怖。この生物はいったいなんなのか? どこから入り込んだのか?
そもそも、なぜ2人だけなのか?という疑問から始まり、様々な謎がどんどん提示されていくわけですが、最初から最後まで無駄なシーンはほとんどなく、とてもよくできたシナリオになっています。すごい謎解きといううたい文句だった『シャッター アイランド』とは大違い。こちらのほうがはるかにいいミステリーです。すべてがわかった上で再度観ると、さらに楽しめそうな気がします。
個人的に気に入ったシーンは、バウアーが子どもの頃のことを思い出すシーン。両親と一緒にテレビを観ているのですが、惑星タニスが発見され、そこに探査機が降りて調査を始めるという映像が流れます。それを観ている子どもの頃のバウアーの表情。好奇心に満ちたその表情がいい。アポロが月面に降り立った映像を観たときのことを思い出します。
まあ、しいていうと難点は……クリーチャーのデザインでしょうか。これはちょっと違うなぁという気がしました。
PG-12ということで、少々グロいシーンや、SFホラーですからドキッとさせるシーンもあるので、そういうのが苦手な人にはオススメしませんが、『エイリアン』を楽しめた人にはいい映画だと思います。
『パンドラム』は10月1日から新宿武蔵野館他にて全国順次ロードショーです。
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