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Vol.115 『仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ』『天装戦隊ゴセイジャー エピックON THEムービー』

撮影報告書 メイキング・オブ・仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリTOHOシネマズ市川コルトンプラザにて『仮面ライダーW(ダブル) FOREVER AtoZ 運命のガイアメモリ』を観賞。同時上映は『天装戦隊ゴセイジャー エピックON THEムービー』
まずはゴセイジャーですが、30分という短い作品ではありますが、劇場版ならではというべきアクションの連続。けっこうワイヤーアクションを使ってましたね。あとは、今となっては珍しいカースタント。屋根やボンネットに人が張り付いた状態で疾走する車……すごく久しぶりにみました。内容としてはゲストが入ったり、ベテラン声優などを用いていて、少し豪華な感じではありますが、テレビとの差はあまり感じられなかったというのが素直な感想でしょうか。


さて、仮面ライダーWのほうですが、番外編でもなく、かといってテレビに連動しすぎているわけでもない、いい感じにまとめられていたと思います。テレビシリーズを観ていないとわからない映画はよくありますが、そうでない人でも楽しめるし、テレビを観ている人はさらに楽しい、しかもこの映画単体できちんと成り立っている……これはいいシナリオだと思います。
去年の『仮面ライダーディケイド』を除くと、これまでの平成仮面ライダーの映画はテレビ放送が始まって半年ぐらいで劇場版となるため、まだ序盤の手探り状態の中で並行して作られ、テレビシリーズ後半のための布石というスタンスの映画が多かったですが、Wの場合はいよいよクライマックスというタイミングでの劇場版となったのもよかったのではないでしょうか。
まず、キャラクターがそれぞれ確立している点。1年間かけて登場人物としても、役者としても成長していて、各々の持ち味が固まっていることがすごく大きい気がします。たとえば仮面ライダーアクセル。単なる復讐の鬼だった照井竜が鳴海探偵事務所の面々と過ごすうちに得た仲間に対する深い絆。放送半年では登場間もなく、いまのようなスタンスは取れなかったはずです。それが最後の敵に立ち向かう際のやり取りをみても、その立ち位置がきちんと消化されている感じがしました。
この照井の例だけではなく、それぞれのキャラクターがこの1年間の集大成というべき姿を見せてくれたのがとてもよかったと思います。
また敵となったテロリスト集団NEVERの設定もきちんとテレビシリーズに沿った形で考えられており、この短い尺の中で破綻なくまとめられていたのもよかったですね。仮面ライダーエターナルのデザインもよかったですし、その強さも伝わってきましたが、それもそういった設定がしっかりしていたからこそ説得力を持ったというか。
アクションもよかったですね。特にバイクアクション。『仮面ライダー THE FIRST』のときもそう思いましたが、やはりライダーはバイクですよね。さらにいうと、翔太郎が一人で変身する仮面ライダージョーカーの技がライダーキックだったりライダーパンチだったりするのも、昔ながらのライダーファンにはうれしい演出でした。
今回の映画は2Dと3Dの上映があったので、どうせならと思って3Dを観たのですが……これは失敗。3Dによる効果はほとんどないといっていいでしょう。ガイアメモリが宙を舞うところぐらいですかね。顔が蹴られるんじゃないかという迫力のライダーキックを期待していただけに肩すかしという感じ。
ゴセイジャーのほうもあれだけワイヤーを使っているのにそこに立体感は感じられませんでしたし、3Dにする意味あったのかなぁという気はします。前に、なんでもかんでも3Dにすればいいというものではないと書きましたが、3Dにするならちゃんとその効果が活きる作りにしてほしい。それだけがちょっと残念です。
テレビシリーズももうすぐ終わり。仮面ライダーWはこの映画も含め、平成仮面ライダーの中でも指折りの作品になったと思います。
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