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Vol.38 『未知との遭遇』

未知との遭遇 製作30周年アニバーサリー アルティメット・エディション観賞映画振り返りコラム10回目は『未知との遭遇』。この映画で初めて日比谷の有楽座へ行き、こんな大きな映画館(日本最大の席数)があったのかと驚きました。同じ料金を払うのだったら大きなスクリーン、いい音響で観たいもの。いままで下町の映画館が中心だったので、つくづくもったいないことしてたなぁという気になりました。この有楽座はいまは日比谷シャンテになっていますが、こうした大きな映画館がなくなってしまったのはとても残念です。
さて、映画について。“宇宙にいるのは我々だけではない”(We are not alone)というキャッチコピーと、光に向かって一直線に続く道。このとても印象的なポスターと、宇宙人が出てくるSF映画という知識だけで観に行き、想像をはるかに超えた世界に圧倒されました。
時空を超え、砂漠に突如現れた第二次世界大戦時の戦闘機、太陽がきたと語る、顔が半分だけ日焼けした人、謎の5音が空からきたと語るインド人、そして大停電の中、未知の物体に遭遇する人々……。これら、つながりの薄い事象がある一点に向けて収束していくストーリー展開が秀逸。


『JAWS/ジョーズ』のときも書きましたが、スピルバーグの初期作品は複雑なストーリーでもないのにぐいぐい画面に引きつけられる魅力があります。いつの間にか観ている者がスクリーンの中で起こることを、主人公と一緒に体験している……そんな錯覚に陥ることも多かったです。
UFOを目撃した人はやがて特殊なイメージと頭に響く音階によって、何かに誘われるかのようにデビルズタワーに導かれていきます。ここで原題となっている第三種接近遭遇、宇宙人との直接コンタクトが果たされるわけですが、なんといってもこのシーンが圧巻。想像を超える大きさのマザーシップの登場。音と光によるコミュニケーション。観る者を圧倒する映像が続くこのシーンは、まさに映画史に残る名シーンだと思います。
この『未知との遭遇』のSFXはダグラス・トランブル。『2001年宇宙の旅』で有名なSFXクリエーターですね。1978年(日本公開はアメリカより後なので正確には1977年)は『未知との遭遇』、そして『スター・ウォーズ』と、SF映画が1つのジャンルとして他ジャンルに並ぶ地位を確立するわけですが、それはトランブルのようなSFXマンが起こした映像革命があってこそのこと。『未知との遭遇』、『スター・ウォーズ』は長い映画の歴史の中で、一つのターニングポイントになった作品でしょう。


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