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Vol.5 『マリー・アントワネット』

マリー・アントワネット遅ればせながら『マリー・アントワネット』鑑賞。絢爛豪華なフランス王朝を描いた歴史物語……だったのかぁ?


昔から歴史物・時代劇は大好きで、機会があれば観に行きましたが、この映画は歴史物として観てはいけません。なんてたとえたらいいですかね。アメリカのB級映画でよくあるラブコメ映画、特に若い女性が出てきて最終的には大成功! ハッピーエンド!みたいな映画ありますよね。そういう映画だと思って観れば間違いありません。
逆に言えば歴史物ではありませんし、歴史の知識も要りません(そういう知識があったら楽しめるかというとそれもない)。ですので、アメリカのラブコメ映画が好きな方ならいいんじゃないでしょうか。
たとえばフェリーニの『カサノバ』のような映画なんかを期待していくと、オープニングから裏切られます。アメリカ人らしいなぁという感性で描かれていると言えばいいですかね。こういう映画でロック調の曲がBGMに使われるなんてありえないですし、仮面舞踏会までそういう曲ってどうなの?という感じ。
途中、ルイ16世と結ばれるシーンなんか、とんねるずのコントみたいでしたね。そういうシーンで花火がドーンと上がるコントありますよね。ああいうイメージ。結ばれる、草原にバーンと倒れるカット、で、その次はもう子どもが生まれている……コメントも出てこない感じ。
ベルサイユ宮殿でロケを行った、豪華な衣装、食べ物……そういうふうに見えないんですよね。なんかこじんまりとしたセットで撮ったような、そんな感じでした。なぜだろう?といろいろ考えたのですが、立体感がないんです。女性監督映画は往々にしてそういうことが多いのですが、奥行きが感じられない。スクリーンに映し出されている絵が平面でしかない。だからといって絵としてきれいかというとそうでもない。とても贅をつくしたフランス王朝を描いたという感じではなかったですね。
女性監督らしく、アントワネットの心情を描けていたかというとそれもそうではなく……最初のシーンとラストシーンに出てくるアントワネットは、その間にはさまれているアントワネットとはまったくの別人。ラストシーンになると突然人間が変わってしまうんですよね。それ誰?みたいな。いままで登場していた人物と違うよね? アントワネット、どこいったの?って感じでしたね。
まあ要らないカットも多いし、きちんと編集したら半分ぐらいになっちゃうんじゃないかなぁ。意味があるカットで、後でこういう意味があったのかというようなシーンになるのかと思っていたらそういうこともなく……。
あとカメラが傾いてるんですよね。どのシーンを観ても右が上がってて、左が落ちてる。『エデンの東』で同じように画面が傾いていましたが、それは最後のシーンのためにずっと傾けて撮影し、ラストシーンで親子のわだかまりがとれるとまっすぐになるという演出だったんですよね。そういうことなのかなぁと思っていたらそうでもない……。
これがニューウェーブとかニュージェネレーションと呼ばれる映画というもので、私が理解できないだけなんですかねぇ。まあ、最初にも書きましたが、B級ラブコメ映画が好きな方ならいいと思います。


このコラムは2007/2/22にゴルフブログ「振り向けばカジュアルウォーターIII」に掲載されたものです。


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