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『有頂天家族』原作者・森見登美彦氏からサプライズ発表!

9月21日(日)に作品の舞台である京都で行われた「『有頂天家族』トーク&上映会~弁天セレクション~」。スペシャルゲストとして登場した原作者の森見登美彦氏から、まさかのサプライズ発表も!

有頂天家族


●『有頂天家族』トーク&上映会~弁天セレクション~
京都を舞台に狸と天狗と人間が入り乱れて繰り広げる、おかしくて時に泣けるファンタジックコメディドラマとして2013年に放送され、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を受賞した森見登美彦原作のTVアニメ『有頂天家族』から、物語のキーとなる弁天に関係する回をセレクション上映。
上映後、弁天役の能登麻美子さん、吉原正行監督、プロデューサーの堀川憲司P.A.WORKS 代表に、スペシャルゲストとして原作者の森見登美彦先生を加えてのトークセッションを実施(本イベントは「京まふ」京都国際マンガ・アニメフェア2014関連イベントです)。
日時:2014年9月21日(日) 13:30~17:00(開場13:00)
会場:京都コンピュータ学院 京都駅前校
出演者:能登麻美子(弁天役)、吉原正行監督、堀川憲司プロデューサー
スペシャルゲスト:原作者・森見登美彦
9月21日(日)、京都コンピュータ学院駅前校大ホールで『有頂天家族』トーク&上映会~弁天セレクション~が開催された。イベントは全13話のうち弁天にまつわる7話分をセレクション上映した後、弁天役・能登麻美子さん、吉原正行監督、堀川憲司P.A.WORKS プロデューサーに、スペシャルゲストとして原作者の森見登美彦氏が加わる豪華ゲストによるトークが行われた。
本放送終了から約一年、再び物語の舞台である京都で行われるイベントに集まったファンは、ファンタジックかつドラマティックな物語を大スクリーンで味わった後、久しぶりに京都に集結した豪華ゲストのトークセッションを楽しんだ。

有頂天家族

上映後、弁天役の能登麻美子さん、吉原正行監督、堀川憲司P.A.WORKS プロデューサー、原作者の森見登美彦氏の順でステージに登場。
オーディション時の思い出を聞かれた能登さんは、「オーディションの台本の第一話のシーンには『高笑い』としか書かれていなかった。一度演じたあと、音響監督から「もっとやっちゃって」と言われ、思い切ってやってみたが、自分では『あ、これは終わったかも』と思った。」と話したが、感想を聞かれた吉原監督は「弁天役は能登さんしかいないと思った」と応えた。
また、これまでの役柄のイメージと少し違う役だったのでは?という問いかけに能登さんは「自分でも柔らかな優しい役が多かったと思うが、違った役をやってみたいという気持ちはすごくあった。原作を読んで自分の中にいろいろな弁天が出てきた。ドSな悪女のようで、無邪気なところや天真爛漫なところ、女性らしいところがあるが、現場で他の役者さんの声を聞きながら、自分の中の弁天が決まっていくところがあった。」と語った。
また吉原監督からは「(すべてのキャラクターについて)こういうキャラクターだということはあえて言わずに、絵コンテのスパイスとして入れ込み、役者さんが感じたように演じてもらった」、原作者の森見登美彦氏も改めて感想を聞かれて「とても良かった」と話した。
有頂天家族そのほか、それぞれ「弁天」について印象深いシーンやセリフを聞かれると、能登さんは「本当にたくさんあって難しいけれど、なかでも『食べちゃいたいほど好きなのだもの』と『だって私は人間だもの』が弁天を象徴しているように感じた。いろいろなニュアンスがあって、いろいろな解釈があると思うけれど、人間を狸や天狗に置き換えても通じる。あの世界観全部に通じるような象徴的なセリフで大好きです。」、吉原監督は「第五話で弁天が矢三郎に『とてもおいしかったですよ』というところ。矢三郎の父・総一郎を喰ってしまったのに、屈託なく、嫌味でもなく言えるところが弁天を象徴しているのではないか。あれは弁天なりのすごい褒め言葉で、そのときの笑顔は作画にもとても気をつけたが、素直に言えてしまうところが弁天らしいと思った」と語った。
続いて堀川プロデューサーが「第三話の海でのシーンが印象的。海であり鯨であり、森見さんの中での女性的なものの象徴のように思えた。」と語ると、森見登美彦氏も「堀川さんに分析されてしまったけれども(笑)、同じシーンが好き。あの場面は単純に書きたいと思ったものを書いたが、本筋とは少し外れているし、アニメにするのに大変だったらなくなってもおかしくないと思っていたけれど、それをしっかり映像にしてもらって原作者冥利に尽きる。特に(弁天の矢三郎に対する)「いけない狸だわ、反省なさい」のところがとてもよかった。」と応えた。
最後に来場者へのメッセージとして、能登さんからは「放送が終わってもまたこうして皆さんと一緒にできて本当にうれしかった。この作品に含まれるさまざまな象徴を通して見えてくる世界がすごくたくさんある。またいろいろな形で出会っていけたらとてもうれしいです。」、吉原監督からは「放送はずいぶん前に終わったけれど、わざわざ足を運んでいただいてありがとうございます。原作は第二部へ続いていくけれど、このアニメも振り返ってまた観てもらえたら嬉しく思います。」、堀川プロデューサーは「いま仕事をしながら、弁天がらみで言うと自分がどういうものとかかわりあいながら作品を作っていくのかということをすごく考えている。」と語った。
そして森見登美彦氏からは「これまでも『有頂天家族』のアニメにかかわるいろいろなイベントがあったが、放送から一年後にまたこのような良い機会があってうれしい。原作者なのに皆さんと一緒に作ったように思えて幸せです。来週か再来週ぐらいには第二部が完成するので、来年の頭一月か二月ごろに世の中に出るといいなと思っている」とサプライズ発表があり、会場からもどよめきが起こった。
最後に、能登さんからの「面白きことは」の掛け声に、出演者と会場が「良きことなり!」と応える有頂天家族のイベントで恒例となったコール&レスポンスでイベントは締めくくられた。
主催:KBS 京都/共催:京都コンピュータ学院・京都情報大学院大学
協力:京都国際マンガ・アニメフェア実行委員会、バンダイビジュアル
『有頂天家族』公式サイト:uchoten-anime.com
公式Twitter:@UchotenAnime 推奨ハッシュタグ:#有頂天
©森見登美彦・幻冬舎/「有頂天家族」製作委員会
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